「特集 リアルか、フェイクか。」
真実を描いているだけでは怪談にはならないという実作者向けの特集か、実話だからって読まずぎらいしている小説好き向けの特集なのか、と思い込んで読んでいたのでピンときませんでしたが、『残穢』映画版の中村義洋監督がインタビューで語っていた、「怖さ」と「本物っぽさ」についての説明は具体的で面白かったです。ほかに事実と江戸「実録」と小説などについて論じた「すべての怪談は事実であること。」など。
「震える教室 第1話 ピアノ室の怪」近藤史恵
――高校生となった秋月真矢は、小説家の娘だという同級生・相原花音に連れられて、幽霊が出るという噂のピアノ練習室を訪れる。「もう帰ろうか」その時だった。顔の横から白いものがにゅっと現れた。女の手だった。指から先は血まみれだ。
新連載。
「第10回『幽』文学賞」「第7回『幽』怪談実話コンテスト」
どちらも今回でひとまず休止。長篇部門の選評のほうが悪口ばっかりで、どんなものなのかと却って読みたくなってしまいました。
「幽的民譚 怪談逍遙(12)帰って来た死人たち」南條竹則
「Bookish ブックレビュー」
澤村伊智『ぼぎわんが、来る』は、第22回日本ホラー小説大賞を「満場一致の高評価」で受賞した作品。日本ホラー大賞で満場一致というと嘘くさい(偏見)のですが、やはり気になります。ほかに宮崎駿口絵/江戸川乱歩『幽霊島』、『マルセル・シュオッブ全集』、ステファン・グラビンスキ『動きの悪魔』、グザヴィエ・フォルヌレ『失われた時』、ブラム・ストーカー『七つ星の宝石』。いちばん読んでみたいと思ったのは、田辺剛『異世界の色彩 ラヴクラフト傑作集』。著者は同じラヴクラフトの「アウトサイダー」も同名短篇集で漫画化しているらしく、そもそもどうやって漫画化したのか気になります。
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