『道化の町』ジェイムズ・パウエル/森英俊編(河出書房新社河出ミステリー)

ジェイムズ・パウエルが一冊にまとまるのは嬉しい。が、河出ミステリーのシリーズはユーモア・ミステリと奇妙な味ばかりなので、いいかげん飽きてきた嫌いがある。「最新のニュース」(Have You Heard the Latest?,1967)★★★☆☆ ――「最新のニュースを聞いた…

『不思議なミッキー・フィン』エリオット・ポール/今本渉訳(河出書房新社)★★★★☆

『The Mysterious Mickey Finn』Elliot Paul,1939年。 ちょっと長すぎるかな。 前半はアイデアとすれ違いのドタバタで、後半はアクション主体になる。 友人を助けるために怪しげな計画を立てたところが、ひょんなことから犯罪に巻き込まれ……警察も含めた、…

『ナツメグの味』ジョン・コリア/垂野創一郎他訳(河出書房新社〈河出ミステリー〉)★★★★☆

これまで読んだ「クリスマスに帰る」や「特別配達」あるいは『炎の中の絵』にそれほど面白さを感じなかったので、どうかと思っていたのだけれど、本書は傑作選だけあって面白い作品が多かった。John Collier。「ナツメグの味」(The Touch of Nutmeg Makes I…

『ウォンドルズ・パーヴァの謎』グラディス・ミッチェル/清野泉訳(河出ミステリー)★★★☆☆

『The Mystery of Bucher's Shop』Gladys Mitchell,1929年。 〈晶文社ミステリ〉を引き継いだ〈河出ミステリー〉なのですが、これまでのところジョン・コリアを除いてはオフビートな笑いのミステリばかりです。刊行予定を見るかぎりでは、ハートリーの『ポ…

『物しか書けなかった物書き』ロバート・トゥーイ/法月綸太郎編(河出ミステリー)★★★☆☆

変な変なとみんな散々騒いでいるからどんなけったいな話なのだろうと思っていたのだが、わりとフツーにおバカな落とし話でした。反応に困るなんてことはなく、アホだな〜と素直に思える作品でした。ただちょっと法月氏の解説は大げさすぎると思う。 「おきま…

『アララテのアプルビイ』マイクル・イネス/今本渉訳(河出ミステリー)★★★★☆

(≧∀≦*)(≧∀≦*)(≧∀≦*)ノ彡 いきなりすごい展開だな、これは。孤島に漂流させるにしてももうちょっとやりようがあるだろうに。クリスティみたいな筆致のまんまで展開だけこういうことをするから、イギリスは愉快だ。 ――と思ったら、これは伏線(というか真相?…

『壜の中の手記』ジェラルド・カーシュ/西崎憲他訳(角川文庫)★★★★☆

『The Oxoxoco Bottle and Other Stories』Gerald Kersh、日本オリジナル編集。 晶文社版から二篇を割愛して、新訳「凍れる美女」「壁のない部屋で」二篇と「狂える花」ロングバージョンを収録したもの。なんかそこらへんの編集方針がまったく書かれていない…

『10ドルだって大金だ』ジャック・リッチー/藤村裕美他訳(河出ミステリ)★★★★☆

「妻を殺さば」白須清美訳(The Green Heart,1963)★★★★☆ ――わたしに残された遺産は十分なものではなかった。そこでわたしは、最後の手段を思いついた。結婚だ。次の一歩は金を手に入れての独立だ。妻を永久に処分する必要があった。 初めの発想こそ普通の…

『クライム・マシン』ジャック・リッチー ★★★★★

テンポとサスペンスとユーモアと切なさと魅力的な登場人物が満載の、ジャック・リッチーの短編集。「クライム・マシン」――息もつかせぬ展開、大胆なプロット、嫌いになれない登場人物、ほのかなユーモアとちょっと悲しい隠し味……と、ジャック・リッチーの魅…


防犯カメラ