『ミステリマガジン』2019年9月号No.735【クイーン再入門】

新訳が好調な一方で、「若い読者からは忘れられつつある」そうです。そのわりに「入門」ではなく「再入門」とあるように、若い人向けではなく年配者向けでした。思い出話にしろ入門書案内にしろ、寄稿者のほとんどがベテラン勢です。クイーンの稚気溢れる作…

『ミステリマガジン』2019年5月号No.734【シャーロック・ホームズ・アカデミー】

久しぶりのホームズ特集ですが、さすがにネタ切れ感は否めません。「シャーロック・ホームズ講座」日暮雅通 実際の講座を文章化したもの。目新しいことも興味深いこともあまりなかったわりに、初心者向けとしてならマニアックすぎて、どっちつかずでした。コ…

『ミステリマガジン』2019年3月号No.733【華文ミステリ】

「特集 華文ミステリ」「往復書簡 陸秋槎⇔法月綸太郎」 「中国の読者は、欧米と日本ミステリにおける反リアリズムを簡単に容認できますが、中国作家が書いた作品には厳しい」というのはわかる気がします。海外というフィルターを通すと、それだけで現実との…

『ミステリマガジン』2019年1月号No.732【ミステリが読みたい!2019年版】

ベスト・ランキング1位は、海外・国内それぞれアンソニー・ホロヴィッツ『カササギ殺人事件』と原リョウ『それまでの明日』。「2018年総括」三橋曉・若林踏・千街晶之・小池啓介 三津田信三は一作目がわざとらしくて敬遠していたのですが、『碆霊(はえだま…

『ミステリマガジン』2018年11月号No.731【VS怪盗紳士ルパン】

【特集 VS怪盗紳士ルパン】「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」「ルパン三世 PART5」「ルパン・パスティーシュの過去と現在」高野優 少なくともこの記事を読むかぎりでは、ホームズと比べるとパスティーシュの数があまりにも少ないよう…

『ミステリマガジン』2018年9月号No.730【“ミステリ考”最前線】

「特集“ミステリ考”最前線」「大丈夫――彼はただ死んだだけだから」レイモンド・チャンドラー/田口俊樹訳(It's All Right --He Only Died,Raymond Chandler,2017) ――金のない患者は都立病院にまわすことになっていた。ウィリアムズ医師はコートを脱ぎか…

『ミステリマガジン』2018年7月号No.729【おしりたんてい&バーフバリ ププッと奇跡のミステリ体験!/小特集 原リョウ】

何の関連性もない児童書と映画の特集に原リョウの小特集という合わせ技。テーマ特集ではなく編集者の好きなものを前面に押し出した感じでしょうか。おしりたんてい特集の翻訳作品は、なぜかフランス・ミステリ特集でした。「ひと組の男女」マルセル・エイメ…

『ミステリマガジン』2018年5月号No.728【アガサ・クリスティーをより楽しむための7つの法則】

編集方針が変わったのでしょうか、先月のSFマガジンも今月のミステリマガジンも創作の多い号でした。「死がいちばんの贈りもの」若竹七海(2003)★★★☆☆ ――大会社社長の孫娘サトミが自殺したため、財産狙いの関係者たちがサトミの霊を呼び出すというインチ…

『ミステリマガジン』2018年3月号No.727【原リョウ読本】

「最新作、そして「これまでの原リョウ」」原リョウインタヴュー『それまでの明日』冒頭 原リョウ 14年ぶりの新作『それまでの明日』冒頭部分掲載。冒頭からチャンドラー節が全開すぎるくらいに全開してます。「自作メモ&解題」 既刊5作が今月からイラス…

『ミステリマガジン』2018年1月号No.726【ミステリが読みたい!2018年版】

今年のベストテンは(特に国内篇は)手堅く、へえこんな作品もあったんだ読んでみたいな、という意外性はありませんでした。それでもベストテン圏外には、反時系列の香港ミステリ陳浩基『13・67』、事件前にトリックを見破る井上真偽『探偵が早すぎる』…

『ミステリマガジン』2017年11月号No.725【幻想と怪奇 ノベル×コミック×ムービー】

「一壜のペリエ水」イーディス・ウォートン/小林晋訳(A Bottle of Perrier,Edith Wharton1926) ――考古学アメリカン・スクール所属のメドフォードは、変わり者のイギリス人の友人アーモドハムに会いに砂漠を訪れたが、アーモドハムは不在だった。イギリス…

『ミステリマガジン』2017年9月号No.724【シャーロック・ホームズは永遠に】

「「SHERLOCK シャーロック」1〜4 元ネタ徹底解説対談」日暮雅通×北原尚彦「〈シャーロック・カフェ〉トークイベント」高橋葉介×日暮雅通 「最後の事件」ブリス・オースティン/日暮雅通訳(The Final Problem,Bliss Austin,1946) ――EQMM短篇コンテ…

『ミステリマガジン』2017年7月号No.723【このミステリ・コミックが大好き!】

「出張コマーシャルまんが」森田崇 アルセーヌ・ルパン自身が語る、ハヤカワ文庫版ルパン・シリーズの魅力。「ミステリ・コミック『金田一少年の事件簿』〜現代まで」北原尚彦×日下三蔵 当然ながらホームズものの話が多くなっています。そのなかでは『クリス…

『ミステリマガジン』2017年5月号No.722【北欧ミステリの王(キング)は誰か?】

「ノルディック・ミステリの現在」三橋曉「北欧ミステリ概論」松川良宏 「その怒りと慟哭を聞け」深緑野分 『熊と踊れ』の作者ンデシュ・ルースルンドの作品についてのエッセイです。何だか、グレーシス警部シリーズは、胸糞悪そうなシリーズです……。 「血清…

『ミステリマガジン』2017年3月号No.721【そしてクリスティーはいなくならない】

「未体験のクリスティー、見たことのないポアロ」小山正 評価の高いBBC版「そして誰もいなくなった」ほか映像化作品について。「私の偏愛クリスティー」井上雅彦・太田忠司・折原一・皆川博子・ほか サタースウェイト老人への偏愛、シリーズキャラクター…

『ミステリマガジン』2017年1月号No.720【ミステリが読みたい!2017年版】

アンケート結果発表。1位は海外国内それぞれ『熊と踊れ』ルースルンド&トゥンベリ、『真実の10メートル手前』米澤穂信。竹本健治のいろは歌暗号ミステリ『涙香迷宮』や、アクション活劇『リボルバー・リリー』長浦京、グリコ森永事件を利用された子ども…

『ミステリマガジン』2016年11月号No.719【21世紀ミステリ映画の未来】

「座談会 21世紀のミステリ映画ベスト10」小山正×滝本誠×真魚八重子×三橋暁×柳下毅一郎 21世紀に入ってから作られた映画はあまり観ていないことに気づく。アガサ・クリスティなどでお馴染みのカントリーハウスが舞台である『ゴスフォード・パーク』が…

『ミステリマガジン』2016年9月号No.718【ロアルド・ダール生誕100周年】

「ロアルド・ダール生誕100周年」 純粋な初訳作品はショートショート「スモークチーズ」のみで、もう一篇の初訳「リビアで撃墜されて」は『飛行士たちの話』所収「ちょろい任務」の原型短篇。ほかは『飛行士たちの話』から新訳一篇「彼らに年は取らせまい」…

『ミステリマガジン』2016年7月号No.717【創刊60周年記念号】

再録コラムと初訳・再録・新訳短篇から成る記念号。特大号ではなく通常ボリュームです。「天の鉤爪」ロス・マクドナルド/田口俊樹訳(The Sky Hook,Ross Macdonald,1948) 初訳。ケネス・ミラー名義による普通小説。「エディにわかること」トマス・H・ク…

『ミステリマガジン』2016年5月号No.716【シャーロック・ホームズ 現在進行形】

「マーク・ゲイティス・インタヴュー」 『SHERLOCK/シャーロック』脚本・共同プロデューサー・マイクロフト役の俳優インタビュー。「『SHERLOCK/シャーロック』ベスト・エピソード」辻村深月・小山正ほか「映画『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』 主演イア…

『ミステリマガジン』2016年3月号No.715【追悼 小鷹信光】

「追悼エッセイ」紀田順一郎ほか「春は殺人者」小鷹信光「水死人」ジョナサン・クレイグ/小鷹信光訳(The Floater,Jonathan Craig) ――ハドソン河に浮かんだ女の死体。首の後ろに殴られた跡があったため、殺人と断定された。保護者である叔母は、被害者に…

『ミステリマガジン』2016年1月号No.714【ミステリが読みたい!2016年版】

「ミステリが読みたい!2016年版」 アンケート結果発表。海外一位は『ありふれた祈り』、国内一位は『王とサーカス』。ランキング上位を見るかぎり、東京創元社ががんばってます。「迷宮解体新書(90) 清水杜氏彦」村上貴史 『うそつき、うそつき』で第5回…

『ミステリマガジン』2015年11月号No.713【これが冒険・スパイ小説だ!】

「座談会 架空 冒険・スパイ小説全二十巻をつくる」北上次郎×霜月蒼×関口苑生×古山裕樹×吉野仁 来年1月刊行予定の『新・冒険・スパイ小説ハンドブック』に掲載予定の座談会の冒頭部分。新世紀の――というわけではなく、「いままでの概念は全部捨てて」「これ…

『ミステリマガジン』2015年9月号No.712【幻想と怪奇 乱歩輪舞ふたたび】

乱歩没後50周年だそうで、乱歩特集です。特に『人間豹』に焦点が当てられていて、こうした切り口の特集は編集者の意思が見えて好感が持てます。……とはいえ、「幻想と怪奇」特集すら日本勢に浸食されてしまっているのは悲しい。海外作品の紹介に力を注いだ…

『ミステリマガジン』2015年7月号No.711【海外ミステリ・ドラマ・ガイド】

「いちばん楽しい海外ミステリ・ドラマ」若竹七海「10人の識者によるオススメ50選+α」小山正・月村了衛・山崎まどか他 「奇術探偵ジョナサン・クリーク」の脚本家デイヴィド・レンウィックは、カーやブラウン神父が大好きなのだそうです。 「ビギナー向け…

『ミステリマガジン』2015年5月号No.710【新ミステリ・ハンドブックを作ろう!】

「『新ミステリ・ハンドブックを作ろう!』座談会(前編)」小山正×上條ひろみ×杉江松恋×宮脇孝雄 『特捜部Q』シリーズが「「相棒」ファンにはぴったりではないかしら?」というコメントを読んで、「ああ、なるほど」と思いました。「ハードボイルド」とい…

『ミステリマガジン』2015年3月号No.709【追悼P・D・ジェイムズ】

今月から隔月刊に。「追悼P・D・ジェイムズ」「PD私の一冊」山崎まどか・若竹七海ほか「P・D・ジェイムズと死者の代弁者」宮脇孝雄 『女には向かない職業』とコーデリアについて、翻訳者らしく英語原文を読むからこそ見えてくる効果について指摘したエ…

『ミステリマガジン』2015年12月号No.708【ダウントン・アビー 館をめぐるミステリ】

ドラマ自体にはまったく興味がありませんが、「「ダウントン・アビー」と階級の箱庭」村上リコ、「執事とメイドの仕事 屋敷で働く家事使用人」久我真樹のエッセイ二篇が、イギリスの階級社会とお屋敷について学べて重宝します。 「ティリング・ショーの謎」…

『ミステリマガジン』2015年1月号No.707【ミステリが読みたい!2015版】

来年から隔月刊になるそうです。『ミステリマガジン』は奇数月、『SFマガジン』は偶数月の発売。 「ミステリが読みたい!2015年版」 各ジャンル・ベスト10、及び識者アンケート(小山正・佳多山大地・山崎まどか等)。「ピアノが止んだ時」ヘレン・マクロ…

『ミステリマガジン』2014年12月号No.706【作家特集エドワード・ゴーリー/小特集 アガサ・クリスティー賞】

作家特集エドワード・ゴーリー「黒い人形」エドワード・ゴーリー/柴田元幸訳 シナリオ。「ゴーリーとミステリ」濱中利信「死の吸取紙」エドワード・ゴーリー/濱中利信訳 絵本。「『ゴーリー的』な世界」五代ゆう「不穏な魂――ゴーリー」ひらいたかこ「探偵…


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