『The Sixth Pan Book of Horror Stories』Ed.Herbert Van Thal,1965年。 ホラー・アンソロジー『パン・ブック』第六弾がまるごと翻訳されました。マイナー作家勢揃いなので、当たりがあると嬉しい(凡作も多いけど)。「終わらない悪夢」ロマン・ガリ(Th…
何となく欠かさず買ってはいるのだけれど、第九巻目にしてようやく、このシリーズはわたし好みの作品が少ないのではないかと気づいてきた。 本篇は早い話が幻想スペオペです。スペオペ読むなら活劇を求め、幻想を求めるなら幻想小説を読むしなぁ……としか言い…
『The Hunger and Other Stories』Charles Beaumont,1957年。 第三短篇集『夜の旅、その他の旅』は大好きなのだが、雑誌やアンソロジーで読んだ第一短編集(すなわち本書)収録作がことごとく外れだったので、面白くあってくれという祈りに似た気持で読み始…
スレッサーって意外と作品集が少ないんですね。ハヤカワの三つ+『ルビイ』+『伯爵夫人の宝石』だけなんだ。スレッサーらしく軽めの作品が多いので、★5つが目白押し、というわけではないのだけれど、粒ぞろいのいい作品集でした。収録作の書誌データくらい…
ダーレス編でしかも書き下ろしアンソロジーなのでB級ピース満載である。とはいえところどころに光るものがあるので油断できない。 ダーレス編書を丸まんま翻訳――ではない。近訳があるからと二篇をさしかえてます。『Dark Mind, Dark Heart』Edited by Augus…
『The Phantom-Fighter』Seabury Quinn,1966年。 〈おバカ〉とか〈キッチュ〉とかが好きな人なら楽しめるかも? もうちょっとミステリとして引き締まってたり、ホラーとして怖かったり、冒険アクションだったり、奇想が横溢していたり、キャラが立っていた…
「先駆者」(The First)★★☆☆☆ ――初めて牡蠣を食べたのは勇敢な人間だった、とスウィフトは書いた。ほかにもこうした功労者は数え切れないほどいる。これは、スコの物語である。 「シチュー」て書いちゃった時点で物語が成立しないような気がするのだが。な…
マシスンは好きなはずなのだが、実際に★をつけてみるとなぜか点数が低くなってしまった。「生命体」とか「狙われた獲物」は訳がよければ★5つなんだけどなぁ。「男と女から生まれて」(Born of Man and Woman,1950)★★★★★ ――今日、お母さんはぼくをへどがで…
100%のエンターテインメント作家だったんだねえ。ゴリゴリに面白い。アンハッピーな話ばっかりなので、結末がわかってしまうのが玉に瑕だが。『Second Variety』Philip K. Dick。「パパふたり」(The Father-Thing)★★★★★ ――パパはガレージにいて、自分とし…