『ジーヴスの世界』森村たまき(国書刊行会)★★★☆☆

『ジーヴスの世界』森村たまき(国書刊行会) 国書刊行会ウッドハウス・コレクションの訳者による、バーティー&ジーヴスものを中心としたウッドハウス読本です。 第一章はウッドハウス作品の聖地巡り。ダリア叔母さんのロンドンの居宅がバーティーのフラッ…

『よりぬきウッドハウス1』P・G・ウッドハウス/森村たまき訳(国書刊行会)★★★☆☆

「ハニーサックル・コテージ」(Honeysuckle Cottage,1925)★★★☆☆ ――「幽霊をお信じになりますか」マリナー氏が言った。マリナー氏の遠縁の探偵小説家ジェイムズ・ロドマンは、ロマンス小説家である叔母の屋敷を相続した。ところが書斎でタイプライターに向…

『マリナー氏の冒険譚』P・G・ウッドハウス/岩永正勝・小山太一訳(文藝春秋ウッドハウス選集3)★★★☆☆

ありゃ。ちょっと肌に合わなかった。 『ミステリマガジン』で杉江松恋氏が「性格喜劇」と書いていたけれど、確かにシチュエーションで笑わせる感じで、語り口で笑いたい向きにはちょっと合いません。 酒場でマリナー氏が語るという設定のホラ話。鋤で追いか…

『ジーヴスと朝のよろこび』P・G・ウッドハウス/森村たまき訳(国書刊行会ウッドハウス・コレクション)★★★★★

『Joy in the Morning』P. G. Wodehouse,1947年。 これまで数々の作品で、作法は守りながらもバーティに対して理不尽な解決策を提案してきたジーヴスですが、本書ではジーヴスのいぢわるっぷりが解決篇に至る前から炸裂しています(^^;。 奸計を巡らし首…

『サンキュー、ジーヴス』P・G・ウッドハウス/森村たまき訳(国書刊行会)★★★★★

『Thank You,Jeeves』P. G. Wodehouse,1934年。 僕はわずかに心乱れていた。「今朝方サー・ロデリックが後ほどお越しになるとおおせでございました」「なんと! あんなことがあった後でか?」彼が到着したとき、僕はバンジョレレをつま弾いていた。と、ド…

『でかした、ジーヴス』ウッドハウス/森村たまき訳(国書刊行会)★★★★★

『Very Gook, Jeeves!』P. G. Wodehouse,1930年。「ジーヴスと迫りくる運命」(Jeeves and the Impending Doom)★★★★☆ ――恐るべきアガサ伯母さんの家に招待されたバーティー。そこには妻の留守中に有り金を競馬でスッてしまったビンゴが家庭教師をしていた…

『ウースター家の掟』P・G・ウッドハウス/森村たまき訳(国書刊行会ウッドハウス・コレクション)★★★★☆

バーティーとジーヴスが世界一周クルーズに出かけるかどうかで言い合っているところに、ガッシーから電報が届いた。婚約者のマデラインと喧嘩をしたから今すぐトトレイ・タワーズに来てほしい。すわ一大事と準備をしていると、ダリア叔母さんが登場。トム叔…

『エムズワース卿の受難録』ウッドハウス(文藝春秋)★★★★★

「南瓜が人質」(The Custody of the Pumpkin) ――エムズワース伯爵が新しく買った望遠鏡を覗いていると、なんと次男のフレディが女の子と抱き合っていた。女の子は庭師の親戚の娘。すわ一大事と、親戚の娘を追い出すよう庭師に命じるのだが、追い出すくらい…


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