『族長の秋 他6篇』ガブリエル・ガルシア=マルケス/鼓直他訳(新潮社ガルシア=マルケス全小説)★★★★☆

『エレンディラ』から6篇+『族長の秋』という構成。『El otoño del partriarca y otros 6 cuentos』Gabriel García Márquez。「大きな翼のある、ひどく年取った男」鼓直訳(Un señor muy viejo con unas alas enormes,1968)★★★★★ ――雨が降って三日目、何…

『落葉 他12篇』ガブリエル・ガルシア=マルケス/高見英一他訳(新潮社ガルシア=マルケス全小説)★★★★☆

『百年の孤独』以前のガルシア=マルケス若き日の短篇集。堂々たるマジック・リアリズムとユーモアにあふれた諸作品と比べると、すごく繊細な作品群。福武で出ていた『青い犬の目』+『落葉』+「土曜日の次の日」という構成。 『La hojarasca y ortos 12 cu…

『コレラの時代の愛』ガブリエル・ガルシア=マルケス/木村榮一訳(新潮社ガルシア=マルケス全小説)★★★★☆

解説を読むと「十九世紀風」のリアリズムとのことだけど、ページを開いてしばらくはとてもそうとは思えません。意識の流れ? 意識ではないか。同じ脱線でも『トリストラム・シャンディ』ではなく『レ・ミゼラブル』かな。 医師のフベナル・ウルビーノ博士が…

『わが悲しき娼婦たちの思い出』ガブリエル・ガルシア=マルケス/木村榮一訳(新潮社ガルシア=マルケス全小説)★★★★★

『Memoria de mis putas tristes』Gabriel Garcia Marquez,2004年。 川端康成『眠れる美女』に想を得た、とは言うものの、当たり前だが全然違う。同じなのは老人が処女と添い寝するところぐらい。何しろガルシア=マルケスの方は現実世界の社会性ばりばり。…


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