「針男」ジョージ・R・R・マーティン、「奇妙な脱出」ロバート・アバーナシイ、「プローズ・ボウル」ビル・プロンジーニ&バリー・マルツバーグ、「美しきもの」ノーマン・スピンラッド、「二つの脳髄」レイモンド・E・バンクス、「夢の都市、粘土の足」…
「特別提供品」リズ・ハフォード、「火がともるとき」パーク・ゴドウィン、「めばえ」リサ・タトル&スティーヴン・アトリー、「幻影のステーション」キングズリー・エイミス、「夢幻時界へ」リチャード・A・ルポフ、「家路」F・M・バズビー、「逆行の夏…
『S-Fマガジン』2024年8月号No.764【クリストファー・プリースト追悼特集/山本弘追悼特集】冒頭先行掲載『一億年のテレスコープ』春暮康一 ――「遠くを見たい」という少年の望みは、やがてこの星の電波天文学に革新をもたらす(袖惹句)「われ、腸卜師」ク…
『S-Fマガジン』2024年6月号No.763【特別対談 宇多田ヒカル×小川哲】「特別対談 宇多田ヒカル×小川哲」 視点の切り替え、実体験なのかよく聞かれる、などの共通点が。 「Netflix独占配信シリーズ『三体』公開記念特集」 「『三体』ドラマ比較レビュー」加…
『S-Fマガジン』2024年2月号No.741【特集 ミステリとSFの交差点】「ここはすべての夜明けまえ」間宮改衣 第11回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作。編集後記によれば「どんな物語なのか、ジャンルも、あるいは小説なのかどうかさえも、事前情報が何も…
『S-Fマガジン』2023年8月号No.758【《マルドゥック》シリーズ20周年】「《マルドゥック》シリーズ20周年」 「カバーイラストギャラリー」 「『マルドゥック・アノニマス』精神の血の輝きを追い続けて」冲方丁 「20周年対談」冲方丁×寺田克也 「『マルド…
『S-Fマガジン』2023年6月号No.757【藤子・F・不二雄のSF短編】 短編といっても短編小説ではなく短編漫画の特集でした。そりゃそうか。「ヒョンヒョロ」藤子・F・不二雄(1971) ――マーちゃんが円盤にのったうさぎちゃんから手紙をもらったとママに見…
『S-Fマガジン』2023年02月号No.755【AIとの距離感】「AI絵本 わたしのかきかた」文:野﨑まど/絵:深津貴之、「メイキング・オブ・AI絵本」深津貴之 当然ですがAIといってもSF小説に出てくるような完全自律型ではなく、人間が細かく条件を入力…
『S-Fマガジン』2022年8月号No.752【短篇SFの夏】「魔法の水」小川哲 「『地図と拳』とあわせて読めばより深く味わえる」そうなので、それまで読むのは保留しておきます。 「戦争を書く、世界を書く」逢坂冬馬×小川哲 「自分と同じような価値観や立場の…
『S-Fマガジン』2022年6月号No.751【アジアSF特集】 久々のアジアSF特集なので期待したのですが、すでに成熟期に入ってしまったのか、一時期のような熱さは感じられませんでした。『三体X 観想之宙』宝樹/大森望他訳 冒頭のみ掲載。 「我々は書き続…
『S-Fマガジン』2022年4月号No.750【特集 BLとSF】 そりゃ百合特集があれば次はBL特集があっても不思議はありません。ただし百合と違ってBLについての定義や説明は一切ありません。歴史や認知度の違いかなあ。まあ「女性同士の関係性」という気持…
編集長が替わって新体制初のSFマガジン。未来の文芸と題して新進作家の創作・エッセイと、現況と展望についての評論。威勢はいい。「レギュラー・デイズ」麦原遼「宇宙ラーメン鉄麺皮」柞刈湯葉「筆を執ること四春秋――振り返りと展望」李琴峰「ホープパン…
「原子の町」スタニスワフ・レム/芝田文乃訳(Miasto Atomowe,Stanisław Lem,1947/2005)★★★☆☆ ――テムズ川の水位が例を見ないほど下がっていた八月、私は上司から呼ばれた。「君はアメリカに三年いたことがあったな? 英語以外ではドイツ語を話せるな?」…
『S-Fマガジン』2021年10月号No.747【1500番到達記念特集 ハヤカワ文庫JA総解説PART2[502〜998]】「ハヤカワ文庫JA総解説 PART2 [502〜998]」 「『日本SFの臨界点』編纂の記録2021」伴名練 中井紀夫・新城カズマ・石黒達昌の短篇集について。オ…
『S-Fマガジン』2021年8月号No.746【1500番到達記念特集 ハヤカワ文庫JA総解説 PART1[1~409]】 日本の昔のSFにはまったく興味がありません。「乱視読者の小説千一夜(71)我輩はカモである」若島正 「SF BOOK SCOPE 他書評など」◆『ポストコロナのSF…
『S-Fマガジン』2021年6月号No.745【異常論文特集】 異常論文とは聞き慣れない言葉です。架空の書評みたいなものかな、と思って読み進めてみると、だいたいそんなようなものでした。監修者の樋口恭介氏ひとりがやたらとテンション高く、表紙や扉の紹介文ま…
「小林泰三追悼座談会「ほんま頭のええアホやった。」」我孫子武丸×北野勇作×田中哲弥×田中啓文×牧野修 小林泰三がいかに変わった人だったかということをひたすら語る座談会。「さようなら、世界(2)ロシア宇宙主義は死者復活の夢を見る」木澤佐登志「書評…
特別増大号と銘打たれてページ数も増え値段もいつもより高いのですが、特に追悼特集や緊急特集や新年特集があったわけではなく、何のための増大号なのかわかりませんでした。「回樹」斜線堂有紀 ★★★☆☆ ――「尋常寺律さん。あなたには恋人である千見寺初露さん…
「〈SFマガジン〉中国SF特集号にあたって」姚海軍/泊功訳 中国のSF雑誌『科幻世界』の副主編による特集解説。掲載されている三人の作家の簡単な紹介。 「生存実験」王晋康《ワン・ジンカン》/大久保洋子訳(生存实验,王晋康,2002)★★★☆☆ ――天堂に…
「ハヤカワ文庫SF50年の歩み」渡辺英樹 「40年の歩み」に加筆修正したものだそうですが、さすがに十年前の記事は覚えていません。創刊当初はハヤカワ・SF・シリーズとの差別化を図ったスペース・オペラなどの大衆娯楽路線だったこと――今となってはS…
先月号から通常月販売に戻っていたことに気づきませんでした。雑誌コーナーではなく『三体』コーナーに置いてありました。 「日本SF第七世代へ」 当たり前ですが執筆者のほとんどはハヤカワSFコンテスト出身者なので、新人ばかりの割りには既視感しかあ…
「鯨歌」劉慈欣/泊功訳(1999)★★★☆☆ ――麻薬組織のボス・ワーナーおじさんは考え込んでいました。ニュートリノ探知機が発明されてからというもの、アメリカに密輸しようとした麻薬がことごとく見つかってしまうのです。アメリカで勉強していた息子が天才を…
「明るい光のなかで展開する至上の恐怖 アリ・アスター監督最新作『ミッドサマー』誌上公開」監督インタビュウ 「白萩家食卓眺望」伴名練 ――その和紙束に代々受け継がれてきたのは、「見たこともない」料理の作り方だった――(袖惹句より) 架空の料理帖から…
記念号としての目玉は、思い出の号について語った60人によるエッセイなのでしょうけれど、それこそ他人の思い出話ばかりで面白いものではありませんでした。作家の資料としては価値があるのでしょうけれど、たぶん字数が短すぎて思い出+αを工夫する余地がな…
「第7回ハヤカワSFコンテスト受賞作先行掲載」『オーラリーメイカー(冒頭)』春暮康一『天象の檻(冒頭)』葉月十夏 今回は大賞なし。選考委員選評あり。 「小川隆追悼」 「巣」ブルース・スターリング/小川隆訳(Swarm,Bruce Sterling,1982) 「追悼…
「鮮やかな賭け」神林長平 四十周年記念、書き下ろし読み切り。「選考文――評者・神林長平の見出した才能」伴名練 『137機動旅団 新・航空宇宙軍史』谷甲州 こちらも四十周年記念の長篇一挙掲載。 『SFのある文学誌(66)佐藤春夫――幻想するノンシャランな…
「天図」王晋康《ワン・ジンカン》/上原かおり訳(天图,王晋康,2017)★★☆☆☆ ――明日の科学に関するものだと言って老人が持ち込んだ図面は、交通事故で生き残った自閉症の少年が書いたものだった。科学者やサイエンスライターの交流を企画する会社社長・易…
「乱視読者の小説千一夜(62) 花粉症の季節に」若島正「SFのある文学誌(64) 都会恐怖とドッペルゲンガー――豊島與志雄の知性と憂鬱」長山靖生 「書評など」◆アニメ『どろろ』『ULTRAMAN』は、どちらも原典をもとにしたオリジナル作品。紹介文を読むかぎ…
今月の特集は『SFが読みたい! 2019年版』ランキング上位作家書き下ろし&訳し下ろし特集です。「サーペント」飛隆浩「戦車の中」郝景芳/立原透耶訳(战车中的人,郝景芳,2017)★★☆☆☆ ――村はすでにほぼ破壊されていた。突然イヤホンの中で警報器が鳴り響…
今月号は編集者の趣味全開で百合特集ということになっていますが、実は受賞作特集でもありました。「ピロウトーク」今井哲也 生まれ変わりと赤い糸をSF的に 「月村了衛インタビュウ」聞き手:青柳美帆子 月村氏が脚本家だったころに書いた『ノワール』に影…