時代伝奇小説とはあるけれど、これは時代小説&伝奇小説という意味であるらしい。「小法師の勝ちだ」★★★☆☆ ――将軍家より預かっていた家宝が盗まれた。岡っ引きの息子ばか弥太は現場を通りかかるが……。 遠山の金さんとか大岡越前パターンなんだけど、子ども向…
今回は頭抜けた佳品はなかったけれど、明らかな失敗作もなかった。「南方十字星」★★★★☆ ――南洋の孤島の大金鉱を求めて戦う、我らが士郎少年率いる「南洋開発」と某国陰謀団「南方十字星」。誘拐・爆破・殺人……権謀渦巻く争いを制するのはどっちだ!?(帯あ…
シャーロック・ホームズもののほか、それぞれルパン、ソーンダイク(呉田博士)をモデルにした短篇+その他三篇という構成。冒険活劇一色だった第一巻と比べれば、推理ものとしての完成度は高い作品が多い。「シャーロック・ホームズ」★★★☆☆ ――世界的名探偵…
カバーにさり気なく描かれたカットの少年がおしゃれ。 なにぶん戦前の少年向けなので、探偵小説とはいっても冒険小説味が強いし、筋も粗い。それでもいくつかの作品にはトリッキーで光るところがあるし、短篇では活かしきれていない冒険味も長篇では存分に活…