『トルーマン・カポーティ(上)』ジョージ・プリンプトン/野中邦子訳(新潮文庫)★☆☆☆☆

 インタビューをもとにした伝記、というよりインタビューだけをまるまんま連ねてしまった伝記(のようなもの)。内容云々はともかく、読物としてはキツイ。テレビのニュースやドキュメンタリーでは、インタビューだけで構成されているのはよくあることなんだけれど、活字だとつらいなぁ。顔が見えないから誰が誰だかわからない。翻訳というフィルターがそれに拍車をかける。

 もともとわたしは作者の伝記的事実にはあんまり興味のない方なのでなおさらです。

 よっぽどストーカー的に偏愛しているファンか、研究者か、作者の伝記的事実にも作品と同じくらい興味を持てる人じゃないと楽しめないんじゃないだろうかと思います。

 カポーティに関する豆知識・ひとくちメモ・トリビア集だと思えば楽しめます。
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