「怪談ベストブック2004-2014」とは言いつつ、それほど大々的に特集を組んでいるわけではないので、いつも以上に読むページの少ない号でした。
「河童捕獲大作戦に用いられたる河童捕獲器一覧」天野行雄(日本物怪観光)
「怪異と恐怖、いかに書くべきか」恒川光太郎×黒史郎×花房観音
「特別アンケート企画 怪談ベストブック 私の3冊」風間賢二・勝山海百合・近藤ようこ・水沫流人ほか
「十年の怪談本をふりかえるブックガイド 小説篇・実話篇・漫画篇」
「日本怪談紀行 怪談愛と河童愛」東雅夫
「ミミ・ナシ・ホーイチの物語」ラフカディオ・ハーン/円城塔訳
翻訳というよりも、円城塔による解説・読解が面白いしためになります。ハーンの語りにも気を配ったり、般若心経の玄奘訳とハーンが参照したミュラー訳の双方を比較したり、翻訳を読んでいるだけではなかなか気づけないことに気づかせてくれます。
「第8回『幽』怪談文学賞授賞式REPORT!!」
長篇部門大賞受賞者・石川緑、短篇部門大賞受賞者・沙木ともこ、長篇部門特別賞受賞者・添田小萩の三氏による「受賞のことば」とエッセイ「怪談を書く理由」を掲載。
「江戸怪談実話の迷い道(11)求められ、しかして応えよ」高原英理
「怪談マガジン採訪(11)『幻想文学』の特集「怪談ニッポン!」」東雅夫
「霊ガタリの系譜(4)頭塔/若草山の山焼きと幽霊」東アジア恠異学会
「スポットライトは焼酎火(21)『幻想と怪奇の英文学』下楠昌哉」