『モノグラム殺人事件(一部掲載)』ソフィー・ハナ/山本博他訳
クリスティー社公認のポワロ新作。邦訳単行本からの先行掲載。
「マイ・ベスト・ポアロ・アンケート」紀田順一郎・辻真先・深町眞理子・松下祥子ほか。
小山正氏によれば、中村能三訳『アクロイド殺し』は「ミステリとしての文章表現の極致」である原作を「見事な日本語に置き換えている。翻訳家生命を賭けた名訳」とのこと。
「熊倉一雄インタヴュー」
NHKポワロの声優さん。ご本人が本当にポワロが好きなんだということがわかる、とても気持のいいインタビューでした。
「ドラマ版ポワロからベスト3を選べって、あんた……」若竹七海/「ポアロを演じるということ」小山正/「グリーンウェイ・ハウス再訪からポアロの死を考える」数藤康雄
ドラマ版『オリエント急行殺人事件』
「グリーンショアの阿房宮」アガサ・クリスティー/羽田志津子訳(Hercule Poirot and the Greenshore Folly,Agatha Christie,1954)
『死者のあやまち』の原型である未発表中篇。「グリーンショウ氏の阿房宮」とまぎらわしいタイトルですが。
「ミステリ・ヴォイスUK(83)ソフィー・ハナとS・J・ワトソン」松下祥子
「シャーロック・ホームズ・トークショー」日暮雅通×北原尚彦
「映画『悪童日記』ヤノーシュ・サース監督インタヴュー」
「書評など」
◆創元からヘレン・マクロイ『逃げる幻』、マーガレット・ミラー『悪意の糸』。ほかに島田荘司『幻肢』はノン・シリーズ。映画タイアップ? 今月のイチオシは麻耶雄嵩『さよなら神様』。『神様ゲーム』の続編。角地幸男『ケンブリッジ帰りの文士 吉田健一』を紹介するのに吉田健一『大衆文学時評』の魅力に3/4ページも費やす力の入れっぷり。『ケンブリッジ』よりもむしろ吉田健一が読みたくなります。
「墓場にて(後篇)」レオ・マレ/竹若理衣訳