『S-Fマガジン』2013年12月号No.693【ジャック・ヴァンス追悼特集】

「世界捻出者」ジャック・ヴァンス中村融(The World-thinker,Jack Vance,1945)
 ――暗号とともに消えた逃亡犯を追い、惑星を訪れた男を待っていたものとは。記念すべきデビュー作(袖惹句より)

ミス・ユニバース誕生!」ジャック・ヴァンス酒井昭伸(Meet Miss Universe,Jack Vance,1955)
 ――宇宙一の美女は誰だ! 〈汎銀河系美人コンテスト〉の開催が思わぬ大混乱を引き起こす(袖惹句より)

「暗黒神降臨」ジャック・ヴァンス酒井昭伸
 ――惑星の作業員がそっくり消えてしまう。サイファーという男に謎の解決を依頼されたマグナス・リドルフは、「異星動物園の餌代四カ月分」で引き受けた。

 1.デビュー作。2.オチのある話も短く書かずにミス候補一人一人の説明をすべて書いてしまうのがこだわりなのでしょう。3.スケールが大きすぎて却って「ふうん」としか思えないほどでした。
 

「乱視読者の小説千一夜(34)続・1961年ロンドンの旅」若島正

「サカサマのパテナ」誌上公開「吉浦康裕監督インタビュウ」

「書評など」
◆『キャリー』が三度目の映画化。「アイドル映画」だそうです。

◆《クトゥルー・ミュトス・ファイルズ》新刊山田正紀・北原尚彦『ホームズ鬼譚〜異次元の色彩』自体には興味がないけれど、こういうコラボは楽しそう。

◆乱歩人形でお馴染みの石塚公昭による、泉鏡花『貝の穴に河童の居る事』。ほかに『Objectglass12 オブジェクトグラス』という作品集も刊行されていたんですね。
 

「過去行き、未来行き、列車をまちがえると大変ですよ。」椎名誠ニュートラル・コーナー

「SFのある文学誌(24) 「新しい女」と新世界――ロビダから服部誠一『二十世紀 新亜細亜』へ――」長山靖生
 

「近代日本奇想小説史 大正・昭和篇(5)〈日本少年〉の作家と少年冒険小説2」横田順彌
 『痛快小説 空中魔』奇想天外を通り越して意味不明な面白さ。
 

菅浩江インタビュウ」
 新刊『誰に見しょとて』
 

「追悼 金子隆一
 これまでにも何人か好きな作家の訃報を聞いてきましたが、連載中に亡くなるのは喪失感が桁違いです。「センス・オブ・リアリティ」の数篇を再録のほか、未完に終わった『中生代のシー・モンスター ―魚竜・クビナガ竜・モササウルス―』第一章を掲載。
 

「パリンプセスト(後編)」チャールズ・ストロス/金子弘訳(Palimpest,Charles Stross,2009)

 


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