『ネムキ』2009年11月号

『ななめの音楽』(#4)「Ruins」川原由美子
 いよいよ「ななめの音楽」に近づいて来ました。今ごろになってようやく、4話とも怪談風に描かれていることに気づきました。一話目は未来を占う機械、二話目は幽霊、三話目は実際にはいないお嬢様、そして今回は魔女。もちろんどれも合理的なオチがついているんですけれどね。特に二話目はオチ自体も含めて一つの作品になってました。

「世にも不思議な喫茶店」荻野順子
 「初恋は?」「一堂零」に妙にウケた。

百鬼夜行抄』「赤将軍到来」今市子
 尾白と尾黒の住処争い再勃発。また人を祟るとか祟らないとか。青嵐の本体人型バージョンは久々の気がする。ちょっと詰め込みすぎ。

 11月6日と12月4日に愛蔵版(「尾白と尾黒」「ベストセレクション」)が発売予定。
 

 11月6日にコミック『シンカン』(仮)が発売予定。「震撼」? オール読み切りということなので、『ネムキ』の読み切りバージョンみたいな位置づけか? オガツカヅオ「よふさぎさま」、未知庵「肉」、川原由美子「バスタブで背泳ぎ」など掲載予定のようです。
 

笹公人の念力短歌道場』(42)
 「運命」と「運勢」はもともとは別の歌だったのを、漫画担当の日野小豆が連作にしたのかな? こういう組み合わせ方は面白い。

『未知庵の三時のお水』「ぽいぽい」
 長ネギ好きの作者(^_^;。しかも店員さん、よく見たら裸にネクタイだ。。。_| ̄|○

『毒姫』三原ミツカズ
 カイトが動き出す。ページ数が足りないため旧作も掲載。

『時間の歩き方』榎本ナリコ
 脱走させようとしていたのは極悪犯罪者かと思いきや、小説家と編集者でした!?

『りんたとさじ』「駅の人」オガツカヅオ
 扉絵が単行本の白黒バージョン。今回は比較的さじがおとなしい。その分ふつうの怪談っぽいし完成度も高い。でも鼻血の描き方がやっぱり独特です。

『悪霊退散大作戦』「爛熟」魚住かおる
 「兄貴」登場。この人は無口なわけではないのだが吹き出しでしゃべらない。
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『第七女子会彷徨』(1)つばな(徳間書店リュウコミックス)★★★★★

 たまたま『月刊リュウ』2009年11月号で読んだ作品はわりとSFっぽかったけれど、実はギャグ度の高い作品でした。非日常を舞台にした日常ギャグ、とでもいえばいいのかな。シュールではなくてボケとツッコミがちゃんととしてるし。でも温度は低く、ギャグ漫画にしてはテンション一定。『リュウ』で読んだときは小田扉っぽいと思ったんだけど、実際どうなんだろう。

  『第七女子会彷徨』1
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『りんたとさじ』(1)オガツカヅオ(朝日新聞社・眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)★★★★★

 著者初の単行本。『ネムキ』前回までの掲載分をすべて収録。カバーイラストがやたらとかっこいい二人。

 怪奇対策会社(みたいなところ)でアルバイトをしている(らしい)りん太と、さじの(非)日常。といってもゴースト・ハンター的な話ではなく、怪奇に対するスタンスは『百鬼夜行抄』に近いです。怪奇系の話なのに、さじの珍妙な動きとハイテンションが内容にマッチしているという、不思議な作品。初めて読んだ作品ということもあって、さじのおばあちゃんが亡くなる「味の人」がいちばん印象に残っています。あとはやっぱり「傘の人」と「また会う人」のビジュアルが。
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  『りんたとさじ』1
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『観用少女』(3)川原由美子(朝日新聞社・眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)★★★☆☆

 読んでいるこっちが作風に慣れてきてしまったから、でしょうかね。。。あまり好きな話がありませんでした。

 怪談か何かを換骨奪胎した「夜来香」がベストです。元ネタを読んだ記憶があるのだが、どこでだっただろう? 組み合わせも本篇と同じく母(祖母?)と娘だったと思うんだけど。

  『観用少女』3
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『夕ばえ作戦』(1)光瀬龍原作・押井守脚色・大野ツトム作画(徳間書店リュウコミックス)★★★☆☆

 往年の日本SFには興味がないし、巨乳の先生とか出てくるし、押井守が関わっていなければ読まなかったと思う。顔も髪型も同じ兄妹の区別がつかなくて困ったけど、兄の方が髪が短めでときどき耳が出てるらしい。今のところはタイムスリップしただけ+明夫の家が何か風魔に関わりがあるらしいこと。まだ始まったばかりです。

  『夕ばえ作戦』1
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『ミステリーズ!』Vol.37

 文庫創刊50周年対談はホラー編、宮部みゆき×風間賢二

マーフィーの法則」ヘレン・マクロイ/駒月雅子(Murphy's Law,Helen McCloy,1979)★★★☆☆
 ――コイン奪取計画は思わぬ事態へ……(上端キャプションより)

 『幽霊の2/3』にも登場した「名探偵」ウィリング博士もの。相変わらず地味です。事件の始まりと企みの始まりのずらし方が本格ミステリ的でした。
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『考える人』2009年秋号【特集 活字から、ウェブへの……。】

 今さら、やれ電子ブックだのウェブだの、いや紙だの活字だの……ではないことはわかるけれど、では何なんだ、というと何だかわからない特集でした。

  『考える人』2009年秋号
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