『迷惑なんだけど?』カール・ハイアセン/田村義道訳(文春文庫)★★★★☆

 『Nature Girl』Carl Hiaasen,2006年。

 ふざけんな! 息子との夕食を台無しにした迷惑電話にハニーは激怒した。彼女は問題のセールスマン、ボイドを孤島におびき寄せ、根性を叩き直してやることにした。何も知らずボイドは愛人連れで旅立つが、島にはハニーを狙う狂気のストーカーも……。

 というカバー裏あらすじを読んで、ハニーの目的は復讐だと思ったら大間違い。「感動的な大自然のなかで説教すれば心が洗われて真人間になるだろう」という、二重にズレた感覚の持ち主でした(^_^)。「根性を叩き直してやる」という言葉に間違いはなく、むしろその通りなわけですが。奇をてらったような変人たちばかりだと、こういう意表を突いた変人がいちばん印象に残ったりするものです。

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