「The Poisoned Kiss」Joyce Carol Oates

 〈ショート・ショート〉とは言っても日本におけるショート・ショートとは違って、別に〈落ちのある作品〉という意味ではない。けど。

 本当に短い。本にしたら2ページくらいだろか。どことなくトマス・バーク「オッターモール氏の手」と乱歩「赤い部屋」を合わせたような印象を持ちつつ読み進めていくと……。邦訳のある「パラダイス・モーテルにて」を読んだときには、――この訳は違うのではないか? あまりにぶち切れヤロー過ぎる。もっと山田詠美の「姫君」とか村上龍の『コインロッカー・ベイビーズ』みたいな感じで訳すべきじゃないのか?―― と思ったものでしたが、やっぱりこういう肌触りのある作家なんだなあと納得。
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