『Puck of Pook's Hill』Rudyard Kipling,1906年。
わたしはこういう語り部タイプの物語は苦手なはずなのだけれど、これはわくわくしてしょうがなかった。不思議だな。
パックたちの引きのテクニックにも思わず引き込まれてしまう(^_^)。続きはまた……なんて言われると、我慢できずにページをめくってしまう。
何が面白いのかと聞かれても、生き生きしているとしか言いようがない。なんとなくアレッサンドロ・バリッコの『イリアス』を連想した。男っぷりがいいというか、英雄しか出てこない潔さというか。
でもそれじゃあブルフィンチの『ローマ神話』とかがあんまり面白くないのは、じゃあ結局原作者の実力の差なのか、ということになってしまうが。
ダンとユーナの兄妹は、丘の上で遊んでいるうちに偶然、妖精のパックを呼び起こしてしまう。パックは魔法で子供たちの前に歴史上の人物を呼び出し、真の物語を語らせる。伝説の剣、騎士たちの冒険、ローマの百人隊長……。兄妹は知らず知らず古き歴史の深遠に触れるのだった。(裏表紙あらすじより)
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『プークが丘の妖精パック』
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