「Zaabalawi」「Al-qahwa al-khaliya」「Qabl al-rahil」「Al-hawi khatafa al-tabaq」「Ahl al-qima」Naguib Mahfouz。
異色作家短篇集収録の「容疑者不明」が面白かったので、他の作品も読んでみた。
難病治療のために、歌に詠われた聖者を探し求める「ザアバラーウィー」、豆を買いにお使いに出かけた少年がはまり込む迷宮「手品師が皿をさらった」の二篇が、「容疑者不明」のような不条理感に満ちていました。
「手品師」についての「無邪気な子供が大人の世界への入り口で、種々のへまを犯し」云々という訳者解説には首をひねりたくなるけれど、最後の文章からするとそういう話なのだろうか。なんかがっかり。
非欧米圏作品の常として翻訳が堅いが、「旅立ちの前」のような男女の話を除けば、それほど悪訳というわけでもないか?
『ナギーブ・マフフーズ短編集』
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