『ミステリマガジン』2010年12月No.658【特集 警察小説ファイル13】

「迷宮解体新書36 貴志祐介
 『悪の教典』刊行記念。
 

「『ミレニアム』完全版 放送決定」
 有栖川有栖大森望優木まおみという不思議な組み合わせなのは、CS放送だからでしょうか。
 

 特集は海外組が興味ない人たちばかりだったのでパス。初読の「機龍警察 火宅」月村了衛、「交差」結城充考だけ読む。「機甲兵装と呼ばれる歩行型近接戦闘兵器」を有する特捜部に所属する由起谷警部補が、叩き上げの星である元上司の病床を見舞ったところ……。戦闘シーンはありません。「交差」老人は女子高校生を追っていた。高校生はホストを追っていた。警官は二人に目を留めた。運転手は警官を狙っていた……。
 

「独楽日記(39)「龍馬伝」見ながら歴史って何よを考えてみる」佐藤亜紀

「幻談の骨法(4)体験談の話者はどこまで信用できるか。」千野帽子

「DILATED TO MEET YOU―開かせていただき光栄です―」(第04回)皆川博子
 ――男爵令嬢に密かな恋心を抱く詩人ネイサンを思わぬ悲劇が襲う。

「顔のない女(最終話) BAR・顔なし」高橋葉介
 

書評など
 キャロル・オコンネル『愛おしい骨』、ブライアン・グルーリー『湖は餓えて煙る』、スワループ『6人の容疑者』、ジャック・リッチー『カーデュラ探偵社』、サラ・ウォーターズ『エアーズ家の没落』、麻耶雄嵩『隻眼の少女』、尾崎翠×津原泰水『瑠璃玉の耳輪』、道尾秀介『月と蟹』、トマス・ピンチョン『逆行』、藤田知浩編『外地探偵小説集』、リチャード・コニフ『飢えたピラニアと泳いでみた』、ビオイ=カサーレス『Los que aman, odian』。『飢えたピラニア』はタイトルが面白そうなので以前から気になっていたのですが、なんと実際に飢えたピラニアと泳いでみて「ピラニアが人を襲うというのは間違いである」と証明したりするのだそうです。

 映画『[リミット]』、デ・ニーロの『ストーン』とか。
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