内容紹介があまりにも上手なので、本書を読んだだけで紹介されてる本の現物をも読んだ気になったしまう(^_^;。
要約と引用とコメントのポイントがとんでもなく上手くてセンスがあるんですよね。読んで面白いブックガイドとしては最高の部類に入ると思います。
例えば、ですね――『世界人名ものがたり』では欧米人の名に多い聖書の人名のルーツというごく真面目な話題から入って、映画『シェーン』果てはミッキーマウスに至ったり、『王を殺した豚 王が愛した象』では紋章に描かれた動物の推移から、ライオン、豹、お馴染み英仏の意地の張り合いに――とこんな風にまとめたって魅力を殺してしまうだけなのですが、実際に読んでみれば面白いこと請け合いです。
個人による書評集の常として、「あらすじで読む鹿島茂の頭の中」でもあります。姉妹編『和物篇』もあり。
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『鹿島茂の書評大全 洋物篇』
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