「かえるのうた」オガツカヅオ ★★★★☆
――家族で訪れたカラオケボックスで、ユキはかえるのうたを合唱させられて……。
お。巻頭カラー。前号では女性向け雑誌らしきカラーに合わせた内容でしたが、今回はリン太とさじの出てこない「りんたとさじ」シリーズのような内容でした。つじつまはちょっとわからないところもあるけれど。タイトルバックの使い方が上手いなあ。
「幸せのマチ」岩岡ヒサエ
「すまちゃんと兵悟くん」荻野順子
「ラブ フロム ボーイ」イシデ電
「おずおずと魔法使い」内田春菊
――母親に将来のことを愚痴られて、東京に出てキャバ嬢になると宣言した黄衣子。
芸能人になると宣言されたときのお母さんの目きらきらが無性に可笑しい。
「夏と金魚とチキンカツ」オオタガキフミ ★★★★☆
――ほかのメニューが口に合わなかった場合が怖くてA定食ばかり食べる僕。火曜日と木曜日にだけやって来てB定食ばかり食べる彼女のことが気になって……。
どこかで見たことあるような絵なのですが思い出せない。『ネムキ』かなあ? 生活感のない淡い日常と少しフシギが、ほとんど表情の変わらない絵柄とぴったり。
「隣人」志村貴子
――隣の部屋に住む少女は、昔気になっていた隣人の女性に少し似ていて……
15歳の女の子と幼稚園児の女の子が上手く描き分けられてないので、159ページがかなりわかりづらかったです。幼くなってることにようやく気づいてびっくりしてるんでしょうね。全体としては、浦島的な話の視点に○○○○の男を持ってきて、しかも場所は移動しないということらしい。
「スリーピース」青木俊直
「バースデープレゼント」伊藤りゑ
「肉」未知庵 ★★★★★
――肉を食べないと強くなれないと言われた骨っ子は……。
師匠役と悪役を一人でやってる婆さんがかっこええ。「彼は…かわった…」とか「なんてこった」のコマがやたらと可笑しい。禿の先生がアップだと意外とかっこいい。松本かつぢみたいなお母さんが不気味すぎる。。。体形が大人になるだけでこんな怖いのか。
「謎のあの店」松本英子
古き良き(?)キャバレーに潜入。昔ながらというよりは、おそらくン十年前であってもすでに古くさかったであろう人間味あふれるお店です。
「TUKIKAGEカフェ」川原由美子 ★★★★★
――応募してもいないアルバイトの採用通知がやってきた みはらしのよい山頂カフェ 高給優遇 はて?
線だけで描かれた街並み、ながい階段をくだってたどりつく「山頂」、ビアズリーのような黒の衣装、上から見ると円天の夜月のような山頂カフェ……すごい。白と黒だけでこんなにも表現できてしまうんだな、という漫画のすごさを改めて感じました。
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