『殺す者と殺される者』ヘレン・マクロイ/務台夏子訳(創元推理文庫)★★★★☆

 『The Slayer and the Slain』Helen McCloy,1957年。

 これは第一行目がすべてを物語っていました。

 しかも、この手の話が、本格ミステリ的な驚きが味わえるよう組み立てられているのが非常に優れていました。

 その点、第13章から先は、いかにもこの手の話になってしまうので、個人的にはちょっと蛇足。

 遺産を相続し、不慮の事故から回復したのを契機に、職を辞して亡母の故郷クリアウォーターへと移住したハリー・ディーン。人妻となった想い人と再会し、新生活を始めた彼の身辺で、異変が続発する。消えた運転免許証、差出人不明の手紙、謎の徘徊者……そしてついには、痛ましい事件が――。この町で、何が起きているのか? マクロイが持てる技巧を総動員して著した、珠玉の逸品。(カバー裏あらすじより)
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