『1518!』(4)相田裕、『S-Fマガジン』2017年10月号、『崖際のワルツ』椎名うみ、『星が原あおまんじゅうの森』全5巻、『アフタヌーン』2017年10月号

『1518!イチゴーイチハチ!』(4)相田裕(ビッグスピリッツコミックス)
 帯の文章がいいですね。「夢を諦めるところから始まる物語」。烏谷が新しい楽しみを見つけ、会長が野球への気持を整理して、ひとまず一段落つきました。もうすぐ終わっちゃいそうな流れですが、まだ終わらずに続いていってほしいです。
 

『S-Fマガジン』2017年10月号No.723【オールタイム・ベストSF映画総解説PART1】

「オールタイム・ベストSF映画総解説PART1」

「翼の折れた金魚」澤村伊智
 みなさん! 計画的な妊娠&出産で、金髪・緑眼・高知能の「良い子ども」を造りましょう!(袖コピー)

「SFのある文学誌(54)シュルレアリスムエスプリ1 アポリネールの空想ミステリ」長山靖生

「書評など」
 ジーン・ウルフの新作『書架の探偵』スタニスワフ・レム・コレクション完結『主の変容病院・挑発』、つばなの新作『惑星クローゼット』第1巻

筒井康隆自作を語る(3)」筒井康隆×日下三蔵

「乱視読者の小説千一夜(55)水平線に浮かぶ船」若島正
 ロス・マクドナルドについて。

「近代日本奇想小説史 大正・昭和篇(32)小酒井不木の医学怪奇小説横田順彌
 

『崖際のワルツ』椎名うみアフタヌーンKC)
 四季賞デビュー作「ボインちゃん」を含む、椎名うみ短篇集です。収録作3作「ボインちゃん」「セーラー服を燃やして」「崖際のワルツ」はすべて『アフタヌーン』『good!アフタヌーン』に掲載されたものです。表題作だけ本誌で読んでませんでした。この作品に登場する雰囲気だけはある下手くそ役者とか、唐突にかいま見せる日常とのズレの描き方にインパクトがあります。いま連載されている『青野くんに触りたいから死にたい』の主人公も、普通っぽいと思ったら急に空気読めない感じになったり、はみだしてしまった人たちへの愛情を感じます。
 

『星が原あおまんじゅうの森』(全5巻)岩岡ヒサエ
 『ネムキ』に連載されていた作品です。むかし著者の漫画を読んで感じた、ハートウォーミングを押し売りされている印象が好きじゃなかったので『ネムキ』連載時は読まずに飛ばしていたのですが、終盤の野分が怖かったので一度まとめて読んでみたいと思っていました。これはダークファンタジーですね。森と共存しているけれど森は必ずしも味方というわけじゃない。
 

アフタヌーン』2017年10月号

おおきく振りかぶって』135「4市大会 6」ひぐちアサ
 崎玉戦のつづき。

『大上さん、だだ漏れです。』11「狼だから怖くない」吉田丸悠
 意外とあっさりくっつきました。

ヴィンランド・サガ』142「バルト海戦役18」幸村誠
 なかなか先へ進めません。

青野くんに触りたいから死にたい』10「嘘つき」椎名うみ
 成仏なるか……の結果です。

『ブルーピリオド』3「全然焼けてねえ」山口つばさ
 連載3回目ですが、今のところこの人は短篇作家なのかなあという印象です。

『シンギュラリティは雲をつかむ』7「Only my rallgun」園田俊樹
 なるほどそのための炭鉱町という設定でしたか。坑道はほんといろいろ役に立ちます。

「鈴木と山田」ハトリアヤコ
 四季賞2017夏、幸村誠特別賞受賞作。クラスのぼっち二人を描いた日常ギャグ(?)漫画。ただひたすら気持ち悪いだけでした。小西明日翔による新連載『来世は他人がいい』も面白くなかったし、つまんない雑誌になっちゃったな。

『発症区』最終話「安田敦と……」いとまん
 今回が最終回だとは思っていませんでした。戦い自体は前話で終わっていていたんですね。エピローグ的な内容です。

『聖域コンシェルジェ』最終話「I Was Born To Love You」鈴木ミニラ
 こちらも最終回。こっちはまあくっついちゃったんだから終わるのもしょうがありません。

『我らコンタクティ』6「あの映画やってるよ(前編)」森田るい
 隙を縫っての打ち上げ――そして。こちらも次号で最終回。これは初めから短期連載の予定だったのかな?

『あやつき』14「変化の巻」寺田亜太朗
 これまでも4人の能力を用いたアクションシーンはありましたが、今回は1対1での化かし合いの連続が描かれていました。
 

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 アフタヌーン 2017年10月号 


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