『アフタヌーン』2017年9月号
『おおきく振りかぶって』134「4市大会 5」ひぐちアサ
連載再開です。崎玉戦の続き。花井君の打席からです。
『青野くんに触りたいから死にたい』9「供物」椎名うみ
赤川のことを知っているのは優子と藤本だけ。そんな二人を疎ましく思う者たちもいた……。8月23日に短篇集『崖際のワルツ』が発売予定。
『シンギュラリティは雲をつかむ』6「退き口に踊れ」園田俊樹
絶好調かに見えたシンギュラリティの攻撃だったが、脱出した敵機操縦士の身体が左翼にぶつかり故障してしまう……。
『ヴィンランド・サガ』141「バルト海戦役17」幸村誠
地下牢に入れられたレイフたちを、フローキの孫でトルフィンのいとこであるバルドルが助けに来た……。
「捨身 - Photographs - 」嘉村田逸名
こっそり自分の下着写真を撮ることに快感を覚えていた大倉香葉は、同級生の椎名夏子に秘密を知られ、二人で写真を撮ることになった。文化祭で写真百枚を屋上からばらまくという妄想を実現するために……。
四季大賞受賞作。巻末漫画「もうしませんから」では選考の過程も紹介されています。選考委員の評価は高いのですが、わたしにはもう、こういう「とりあえず何かやってみたい」という若さゆえの感性を受けつける力がなくなってしまいました。
『発症区』19「迫田仁」いとまん
迫田にウイルスに感染させられたまま、そうと知らずデパート内を歩き回るチンピラたち。十人以上の集まる場所に出れば、形態変化してウイルスを撒き散らしてしまう……。
『われらコンタクティ』5「絶対一緒に(後編)」森田るい
『あやつき』13「相見の件」寺田亜太朗
『聖域コンシェルジェ』12「夜明けのMEW」鈴木ミニラ
『淡島百景』2 志村貴子(太田出版)
宝塚卒業後、女優になった山県沙織と引退した四方木田かよ。宝塚には興味のなかった田端若菜の母親。そんな新しいエピソードのほか、伊吹桂子の母と祖母、桂子の取り巻きの話や、竹原絹枝と上田良子の話など、前巻の内容が掘り下げられていました。
『惑星クローゼット』1 つばな(幻冬舎バーズコミックス)
夢のなかで見知らぬ惑星に移動していた愛美。そこには記憶を失った少女がいた。一方地球ではへびのような生き物が現れ同級生が消える事件が起こっていた……。
これまでボケボケな話か内省的な話の多かった著者ですが、思った以上に本格的にホラーSFでした。グロかわいいのを描くのはもともと得意なようですし、夢と現実を行き来しつつ記憶喪失の少女の正体や、少女や同級生の現状など、少しずつ明らかにされてゆくミステリタッチなところも著者らしいところです。
『シンギュラリティは雲をつかむ』1 園田俊樹(講談社アフタヌーンKC)
停戦状態を無視して突如空爆が始まった。天才たちが夢見ながら人の手に負えずにお蔵入りしていた人型の飛行機を見つけたカラコ少年は、その才能を駆使して人型飛行機〈シンギュラリティ〉を操る……。
著者は「出だしで勝負!新人賞」を午後ソーダ名義の「瀬之浦2小のワールドエンド」で受賞しデビュー、読み切り「おわかれの呪い」掲載後の、連載第一作です。いまのところはずれがないんですよね。
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