『島田荘司のミステリー教室』島田荘司(南雲堂SSKノベルス)★★★☆☆

なんだか気の抜けた装丁に南雲堂らしさを感じるが、読んでみて別の意味でぶっ飛んだ。カギカッコはどうしましょうとか地の文って何ですかとかって、そんなの小学校の作文と国語の時間に覚えてこいよ_| ̄|○......。 しかも延々Q&A形式。つまり実際…

『島田荘司全集1』島田荘司(南雲堂)★★★★★

宇山日出臣との対談が掲載された月報付。収録作品自体は名作だが、書き下ろしのボーナス短篇とかがついてたりとかしないと、よほどのマニアでないかぎりわざわざ買わなくとも……と思ってはしまう。『占星術殺人事件』★★★★☆ ――怪事件は、ひとりの画家の遺書か…

『切り裂きジャック・百年の孤独』島田荘司(文春文庫)★★★★★

集英社文庫版を持っているので、解説が面白そうだったら買おうと思って本屋でぱらぱらとめくってみたら、著者自身のあとがきに吹き出してしまったε=(>ε<)。 というわけでいざ購入。改めて読み返してみたけれど、やはり全盛期の島田荘司は天才です。 真…

『犬坊里美の冒険』島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)★★☆☆☆

『龍臥亭幻想』のころにせっかく装丁を一新したのに、また前みたいなおじさん向け新書に戻っちゃったんですね。 内容は、まあこういうのもあっていいかな、とは思う。石岡&里美の馴れ合いぐだぐだ小説よりはよほどいい。二十七歳でこれかよ……とは思うけど。…

『ネジ式ザゼツキー』島田荘司(講談社文庫)★★★★☆

解説を佳多山大地氏が書いていたので期待して買ったのに、たいしたことは書いてなかった。 辰巳四郎氏が亡くなったことを改めて思い知りました。めちゃくちゃ好き、というほどではなかったのだけれど、今回のカバー装画を見てみると偉大さを思い知らされます…

『UFO大通り』島田荘司(講談社)★★★★☆

「UFO大通り」★★★★★ ――UFOを見たというおばあちゃんがいた。その隣家で不審死の男性遺体が発見された。会いに行ったところ、その男性の死後、UFOだけでなく宇宙人の戦争も目撃したという。宇宙服姿で光線銃を撃っていたというのだ。 以前に『メフィ…

『溺れる人魚』島田荘司(原書房)★★★★☆

ミステリ一篇に幻想小説二篇にたわけたのが一篇というところ。普段は完全に書きたいものを書いて、読者サービスとしてミステリ「溺れる人魚」を書き下ろしたという感じだなぁ。 「人魚兵器」「耳の光る児」の二篇は幻想作品とはいいながらも、どちらにも御手…

『帝都衛星軌道』島田荘司(講談社)★★★☆☆

中篇「ジャングルの虫たち」を中篇「帝都衛星軌道」の前後編で挟み込むという風変わりな構成です。「帝都衛星軌道」を読み終えてみると、この構成もなんとなくわからないでもない。衛星軌道をできるかぎり書籍の形で表現しようとしたのではないかと(カバー…

『エデンの命題』島田荘司(カッパ・ノベルス)★★★★☆

名探偵ものじゃない方がバランスはよいんだろうな。御手洗ものだと、大まかに言っても謎&物語パート・探偵パート・犯人の告白or回想パートの三つに分けられるから。で、『水晶のピラミッド』みたいに物語パートは素晴らしいじぇ、『眩暈』みたいに探偵パー…

『水晶のピラミッド』島田荘司 ★★★★☆

エジプト・ギザの大ピラミッドを原寸大で再現したピラミッドで起こる怪事。冥府の使者アヌビスが5000年の時空を超えて突然蘇り 、空中30メートルの密室で男が溺死を遂げる。アメリカのビッチ・ポイントに出現した現代のピラミッドの謎に挑む名探偵・御手洗潔…

『龍臥亭幻想』(上・下)島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)

まあいろいろ言いたいところはあります。でもちょっと『占星術』を思わせるようなところもあったりして、それだけでうれしくなってしまう。惜しげもない大トリック二つ。さすがに最後の手記に書かれた犯人の行動の不自然さ(犯人自身も指摘しているが)には…

『ネジ式ザゼツキー』

いまさらながらに読みました。いくら年末は忙しいからと言って、島田荘司さんの新作長篇を積ん読にしていたのはただごとではない。 最近の島田作品はタイトルが即物的だからちょっと残念、てところもあったんだけど、本書は発売予告の時からわくわくしていた…

『透明人間の納屋』島田荘司(講談社ミステリーランド)

「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」というのがキャッチコピー。てことはジュブナイルかあ。それに御手洗ものじゃないしなあ。 なんて思っていたのですが、書店で実物を手にとった瞬間、買おう!と決意していました。 一部布装。変形箱入り。ペ…


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