1曲目は『be』『be+』にも収録されている「Becky and A Boyfriend」のアコースティック・バージョン。どちらかというと全体的にポップな印象に仕上がっている『be』と比べると、このインディーズバージョンは“ああ、悲しい歌だったんだなあ”というのがよく伝わってくる。
M-03「As Tears Go By」はストーンズのカバー。レトロちっくなアレンジがいい。M-08「Femme Fatale」もルー・リード(ヴェルベッツ)のカバー。エコーを聞かせた多重ボーカルによる不思議なアレンジである。
M-04「Before I Know」も『be』とは別バージョン。ギターとかピアノとかホーン系の楽器とかがかわるがわる効果的に自己主張してて、悲しいけど楽しくなる曲。
オールドスタイルなポップスを彷彿とさせる明朗なM-06「Walkin' In the Rain」(フリッパーズっぽい感じ?)が、聴いているとウキウキしてくる気がしておすすめ。
M-05「Days of Trees and Flowers」はメジャーから受けるjenkaの印象とはだいぶちがう。力強く弾き語る感じ。ロックなM-09「Who Knows」はあまりにも意外だったが、クレジットを見るとやはり作曲は別の人だった。へええ。でもこんな曲も歌ってたんだなあ。
jenkaの切ない歌詞はほんと切ない。その手のものではM-10「Today」が秀逸。「Today」という言葉をここまで悲しく叫び、なおかつ前向きな力強さを秘めているのである。
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