『Cyberiada』Stanislaw Lem,1967年。
ああ……純然たるユーモアSFだったんだ。もっとハードSF的なひねりの利いた落ちを期待していたのでちょっとがっかり。とはいえ一篇目で軌道修正して読み始めればすこぶる面白い。
現実とは正反対のことを言うだけの諷刺はたいして面白くもないけれど、くだらないことをもってまわった言い回しで書いたり、真面目ぶってただ馬鹿なことを言っているだけの部分は最高に面白い(^^)。
あらすじや設定は、まああんまり意味ありません。全能のお馬鹿コンビがしょーもない機械やらものやらを作って漫才を繰り広げる。全篇ただただそんな感じの愉快な作品です。
今は昔、宇宙にはまださしたる乱れもなく星はみな満天に整然と並んでいたころ、宇宙空間には、星雲から舞い立つほこりや泥土や塵芥の影ひとつ見られなかった――そんなよき時代に、『無窮全能資格』優等免状をもつ二人のロボット宙道士が、はるかな国のさまざまな種族に、温かい助言とささやかな援助の手をさしのべんと、流れる銀河に宇宙船を浮かべ、いさんでたびにでたのだが……。(カバー裏あらすじより)
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