『百鬼夜行抄』と『毒姫』の二篇も休載という、何だかやる気のない号です。
『りんたとさじ』「つぐ人」オガツカヅオ
――依頼人の家を訪ねると、おばさん三人がテーブルの上の人形を囲んで座っていました。三人は子どものころの「花子遊び」のことを話し始めます……。
やっぱりこの人の視点は独特です。人形の正体までならありふれているけれど、そこからさらにもうひとひねりある、そのひねり方が尋常じゃない。なるほどそれで「つぐ人」か。一応「最終回」だけど、「連載再開をおたのしみに!!」と書かれてあるので、心配しなくても大丈夫そう。
『ななめの音楽』(#6)「Twins」川原由美子
――婚約者から逃げてきた人は、光子先輩によく似ていて……。
今回はよくわかりませんでした。飛行機で燃えている「火」が怪談で、「二つの火」と「ジゼルさんと光子先輩」がタイトルになっている「Twins」なんでしょうけど。こゆるの成長譚なのかな。
「謎のあの店」松本英子
今回は「小料理屋」。考えてみると「小」って何だよ。
「オトギ奇譚――浮姫」深水チロリ
その名のとおり水に浮いている根っこの生えた女の子の話です。新連載のようです。水野純子とか佳嶋っぽい絵柄です。
『未知庵の三時のお水』「流れ星」未知庵
本人が言っているんだから間違いなく「流れ星」であるらしい(^^;。狐や箒はあるけれど、いまだかつてこんなふうに描かれた流れ星はなかったでしょう。でも確かにそんな形だ!
『念力短歌道場』(44)笹公人
個人的には「置き忘れの口紅ひとつ……」が今回のヒットでした。
『悪霊退散大作戦』「世界の果てへゆく雲」魚住かおる
――中学校の同級生がみちるを訪ねて来た。母と後夫のもとから弟を連れて来てほしいと……。
みちるの霊感がこんなに役に立ったのは初めてかも!?
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『ネムキ』2010年3月号
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