『ミステリマガジン』2011年6月号No.664【特集 その名は――名探偵コナン】

 今月号はなぜか『MM』『SFM』ともにアニメ特集。ただし、新しい読者を開拓しようとするミステリマガジンと、飽くまでコアなヒト向けのSFマガジンと、方向性は真逆です。

 ――というか、特集短篇がコナンではなく、なぜかホームズ特集。著者もインタビューでホームズを第一に挙げていますし、「コナンのライヴァル」特集と言われれば確かにそうなのですが。個人的には今回はハズレでした。コナンが好きで手に取った新規ファンを海外ミステリに誘導しようとする目配りがないのでは本末転倒では? 来月号は「幻想と怪奇」にかこつけて(?)「ゲゲゲのミステリ」。

「私のアメリカ雑記帳(第10回)」小鷹信光は、マリリン・モンロー

「DILATED TO MEET YOU」皆川博子が最終回。やはり連載で読むのは苦手です。

・書評から気になる本をいくつか。
 『夜の真義を』マイケル・コックスは、「十九世紀のイギリスを舞台に繰り広げられる絢爛たる復讐絵巻」。「ライバルは、サラ・ウォーターズの『荊の城』か。」というのだから見逃せません。ほかに〈ストレンジ・フィクション〉第三弾『ドクター・ラット』ウィリアム・コッツウィンクルラノベ『ビブリア古書堂の事件簿』三上延、漫画江戸川乱歩異人館1』山口譲司
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  『ミステリマガジン』2011年6月号
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