『The Lady of the Barge』W. W. Jacobs

 W・W・ジェイコブズの短篇集。強いて言うなら田園が舞台ではない田園小説、というところでしょうか。船乗りや田舎の住民の悲喜こもごも。

 表題作の「The Lady of the Barge」は、船長が義弟のガールフレンドを船に乗せていちゃいちゃして調子に乗って、奥さんにばれてあわわわ……。

 二作目は猿の手。三作目「Bill's Paper Chase」はこれも船乗りの話。守銭奴の老船員が死に際に海に捨ててくれと頼んだ大金をめぐって船員たちが駆け引きするユーモア小説。

 四作目「The Well」は、友人から脅迫された男が友人の跡をつけ――友人は姿を消した。数日後、奥さんと二人で井戸のあたりを散歩していると、奥さんが井戸に指輪を落としてしまい、男は何とか指輪を取り戻そうとするが……というホラー(?)。

 五作目「Cupboard Love」は、なくしたブローチのことを姪から相談された退職警官の秘められたロマンス。

 六作目「In the Library」は、お金のことから同居人を殺してしまった男が体験する恐怖と隠蔽工作

 以下まだまだ収録されてますが、思った以上に素朴な話だったので、これにて読み止め。

  


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