『ミステリー・ゾーン DVDコレクション』46・47(アシェット)

ミステリーゾーン』46「魔法入門」「帰ってきた宇宙船」

「魔法入門」(The Bard,1963.5.23,ep120)★★☆☆☆
 ――作家になりたいジュリアスは、魔法をテーマにした本を書くチャンスを得て、手始めに魔法の心得を身につけることにした。

 第4シリーズ最終話。シェイクスピア(^^。バート・レイノルズ(^^。本筋とは関係ないところで笑えるところのあるエピソードでした。コメディは吹替えだと面白さがいまいち伝わりません。
 

「帰ってきた宇宙船」(The Long Morrow,1964.1.10,ep135)★★★☆☆
 ――経験豊富な宇宙飛行士ダグラス・スタンフィールドは、一人乗りの宇宙船で40年かけてほかの惑星系に向かうことになった。愛する女性を地球に残して……。今は宇宙船のなかで冷凍睡眠に就いている。

 SF的な設定を用いたロマンス。もちろん今となっては手垢のついた題材・ストーリーであることは否めませんが、単純な発想と回想型の構成が功を奏して、安心して見られる人間ドラマになっていました。
 

ミステリーゾーン』47「百万ドルの変身」「黒い訪問者」「女性にご用心」

「百万ドルの変身」(The Self-improvement of Salvadore Ross,1964.1.17,ep136)★★★★☆
 ――粗暴な若者ロスは、レアに袖にされて怒りが治まらない。百万ドルで会社の社長に自分の若さを売った。やがてエレベーターボーイから少しずつ若さを買い戻し、レアに再び会いに行く。だがレアはロスの人間性に反発するのだった。

 ジェリー・マクリーニー脚本。最後が唐突すぎる、とはいえ、これまでにないタイプの作品で、展開が読めませんでした。これも純粋、と言えるのでしょうか。強いエゴによって思いやりを買うという発想があまりにも斬新でした。「金で買えないものはない」。それを体現するにしても、そこまでするか、というエゴが恐ろしかったです。
 

「黒い訪問者」(Black Leather Jackets,1964.1.31,ep138)★★★★☆
 ――黒い革ジャンの三人組が引っ越してきた。ひとにらみするだけでカーテンやドアを自由に開けることができた。彼らは憎しみに満ちている野蛮な地球を侵略に来た宇宙人だった。ある日、バスに遅れた隣人のエレンをバイクで送ったスコットは、エレンに惹かれはじめる。

 アール・ハムナーJr.脚本。黒い革ジャンの若いライダーという宇宙人のいでたちや、地球侵略の手段にバイオテロを用いる手口など、文明の進んだ宇宙人というよりもかなり現実寄りの脅威として描かれています。『ミステリー・ゾーン』には赤狩りを批判した作品もありましたが、この作品もまた何らかの形で当時の現実を反映しているのでしょう。偏見は身を滅ぼします。
 

「女性にご用心」(From Agnes - With Love,1964.2.14,ep140)★★★☆☆
 ――コンピュータ「アグネス」の調子がおかしくなった。お手上げ状態のなか、ジェイムズ・エルウッドはいとも簡単に直してしまった。やがて、従業員ミリーに恋心を抱くエルウッドに、アグネスは助言を与えるのだった。だが不器用なエルウッドはへまをし続ける。アグネスは、エルウッドに相応しい女はほかにいる、と告げる……。

 バーナード・C・ショーエンフェルド脚本。絵に描いたような「機械の故障」が無性に可笑しかったです。ラテン語か何かで花の種類をアドバイスしたり、「ママみたい」と言われてムッとしたり、嫉妬で拗ねてロシア語で答えたり、何だか憎めないところのある女性機械でした。
 

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