『Nemuki+』2017年11月号、『こいいじ』7、『ひとりぼっちの地球侵略』13

『Nemuki+ ネムキプラス』2017年11月号(朝日新聞出版)

百鬼夜行抄」120「彼岸の果実(前編)」今市子
 ――ようやく見つかった水脈伯母の親族の子のためドナー適合検査を受ける飯島一族だったが、律だけは不安を感じていた。そんななか律は通り魔に襲われ……。

 律だけが違和感を感じているようですが、それが単なる不安なのか、妖魔の影響によるものなのか、まだわかりません。
 

「よふさぎさま」オガツカヅオ
 ――夜道を走っていると知子の前にさまざまなものが立ちふさがるように現れた。親友の亜矢子によれば、それは「よふさぎさま」といって女の運命が変わる予兆だという。その言葉通り知子の節目節目でよふさぎさまは現れた。

 『シンカン』vol.1 掲載作品の再録。某サイトでこの作品が紹介された結果のようです。久々に再読。どちらかと言えば「奇妙な感覚」で終わるオガツカヅオ作品には珍しく、ずっと「奇妙な話」のまま話が進んで最後に「震撼」させるという構成になっています。自分に言い聞かせるように畳みかけられる「……ない」のリフレインが、実際には「ある」のだということを浮き彫りにしているのが印象的です。
 

「毒姫の棺」三原ミツカズ
 柘榴のその後、です。
 

「ことなかれ」9「身代わり」オガツカヅオ/星野茂樹
 ――清水郁夫が警察に自首して義父殺害を告白した。その頃しずくはあの現場に戻っていた。捜索のとき結界を破って魅入られてしまったらしい。

 第8話「涼風」の後日譚。「幽世に飲み込まれ現世に災いをもたらす」という内容はスケールが大きいし、りんさじも明日香も出てくるオールスターキャストですが、解決は意外とあっさりしていました。霊の視える明日香が生霊を見つけ、引き寄せ体質の杏奈が引き寄せ、りん太が実行するという役割分担になっているようです。オチに関しては原作者がオガツカヅオ風を企図しているのでしょうが、「また会う人」の再会と「駅の人」の体質を足したような二番煎じ感は否めず、あまりうまくいっていません……というよりもむしろオマージュと捉えるべきでしょうか。
 

「未知庵のきなこ体操」「チョイチョイ」未知庵
 

『こいいじ』7 志村貴子講談社Comics Kiss)
 まめと総と河田と「分かれた奥さん」の三角だか四角関係。
 

『ひとりぼっちの地球侵略』13 小川麻衣子小学館ゲッサン少年サンデーコミックス
 地球の王になろう!と決意した矢先、新キャラ登場。スケールは宇宙規模に。そして地球とオルベリオたちとの関係も明らかになりました。

    


防犯カメラ