『大上さんだだ漏れです。』14「オクトパス・ガーデン」吉田丸茂
『しったかブリリア』5「ラブホテル」珈琲
『おおきく振りかぶって』138「4市大会 9」ひぐちアサ
『ダレカノセカイ』2「テノヒラノミライ」三都慎司
日常には戻れない。そんな絶望を予感させるように、さらなる追い打ちをかけられます。
『シンギュラリティは雲をつかむ』10「ヒト質と号砲」園田俊樹
ことが大きくなると、手を離れ……るわけにはいかない二人が選んだ手段。
「緑川さんと土田くん」豆田コウ
――いつも一人でいる土田くん、誰かと楽しくしゃべっているのを見たことないから無口なんだと思ってたけど……結構しゃべる。緑川さんは土田くんのことが気になっていた。
2017年秋萩尾望都特別賞。こういうクサくて気持ち悪い話を、気持ち悪い絵柄で描く漫画も、なんだか懐かしいですね。
『ホラーコミック レザレクション vol.1』(Chaos Machida)
クラウドファンディングによって刊行されたホラー漫画アンソロジー。オガツカヅオ作品が掲載されています。
売れないピアニストとあの世の使者との取引を描く界賀邑里(さかい・かおり)「オーディション」、江戸怪談のようなシュールな展開の川勝徳重「お葬式」、不気味な訪問者を点描のような筆致で描いた金風呂タロウ「訪問」、点描と線描による植物(?)怪談生熊奈央(いくま・なお)「蛾獲首(がとりくび)」、実話怪談の漫画化鯛夢「正夢を夢見る少女」、無言劇駕籠真太郎「部屋―room―」などが印象に残りました。
「かぐやひこ」オガツカヅオ
――ボクは人から生まれたのではありません。かぐやひめ病と名づけられ、擬似家族を与えられて六年で成人しました……「かぐやひこ」という男からのメールのやり取りは、ゆみが高校生のころから結婚し子どもが産まれてからも続いていた……マモル少年と花ちゃんは、もっと楽しいことをして遊んでいた……。
時系列と辻褄が合いそうで合わない、けれどどこかがリンクしているようでもあります。マモルの鞄の中身と丸い月、黒目ばかりのかぐやひこの瞳と夜の空や鬼の顔、三者の同時性が受精させたかのようなかぐやひこの誕生、かぐやひこ?・ゆみ?・マモル?の最後のコマの頭部の後ろ姿など、何かの意味がありそうでわかりません。或いは最後に出てくるかぐやひこは実際の存在ではなく、悪意の視覚化でしょうか。悪意=こんな殺人鬼も「そうそう『いる』」というような。
『レディ&オールドマン』4 オノ・ナツメ(集英社Young Jump Comics)
ジョニー&クレイグの表紙がかっこいい。マダムがけっこう深くからんできました。リアのパパって初めて出てきた?あんまり貫禄なくって雇われ弁護士か何かかと思っちゃいました。
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