特別篇の第二弾ということで、「怪談『実話』」のアンソロジーです。
怪談実話だけを寄せ集めて誌上百物語を開こうという試みは面白いけれど、「怪談」としてはよくあるような話が多いのは、「実話」ゆえに仕方がないのか?
実話をめぐって徳川夢声と池田彌三郎が繰り広げる作品のやり取りが、ノリがサブカルっぽくて何だか楽しませてくれます。
やはり綺堂は読ませるし、あとは個人的には実話怪談よりも終盤の怪談短篇の方が好きです。川端の作品を収録するよりは『文豪怪談』シリーズに未収録の作家を収録するべきでは?という気もするし、『伝奇ノ匣』やちくま文庫の収録作を収録しないでよ……とも思うけれど。
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