『おおきく振りかぶって』130「4市大会 1」ひぐちアサ
埼玉との再戦。佐倉たちとの再会です。楽しみですね、このメンバーの試合は。
『ヴィンランド・サガ』127「バルト海戦役3」幸村誠
フローキやトルケルとはもう関わり合うつもりはないと言って立ち去るトルフィン。だが相手にはそのつもりは……。
『彼女と彼女の猫』3「涼しい風」新海誠原作/山口つばさ漫画
どうやら彼女は仕事でミスをしてしまったらしい……。
『探偵プロビデンス』1「宇宙人探偵」外木寸
未解決事件専門課を立ち上げたスコット警部のところに、推理ドラマファンの宇宙人が訪れた。名探偵になりたいと言って、地球の全記録が残された球形装置を見せた。だが犯行は目撃できても、使える証拠がない……。
四季賞出身者による新連載。宇宙人の技術によって真相はわかっても、それを逮捕に活かすためには警察の現実的な手続きが必要だという、せっかくの面白い設定なのに、栄えある第一回の解決策が心理的感情的なものだというのはがっかりです。ミステリ漫画ならもっとトリッキーに解決してほしかった。
『発症区』4「仕方ない」いとまん
焼殺事件の被害者は容疑者をいじめていたらしいことから、ほかの元いじめっこの許に向かった安田と染谷。だが意外な事実を聞かされる……。
「ふれない恋人」松川直央 ★★★★★
――その石はわたしが何かに迷うとき、道を示すみたいに現れて、いろんなことを教えてくれた。シんれいゲんしょうのシゲさん。人を好きになる理由はなんだろう? 一緒にいるうちにわかってくるものなのかな? わたしとシゲさんみたいに?
四季大賞受賞作。主人公にほとんど表情がないのに魅力的です。技術的なことはよくわかりませんが、「キャラの顔」だけに頼らずに描かれているからなのでしょう。説明や動きは最小限に抑えられているのに、すべてのシーンが印象に残ります。石は意思でしょうか。
『螺旋じかけの海』「金色を渡る鳩」永田礼路
「ハヤブサ」三都慎司 ★★★★★
――草介と千夏は陸上部、どこまで早くなれるか知りたくて陸上を続けていた。けれど千夏は病に倒れ、学校にも来なくなった。他人には興味がない、と思っていた草介だったが、教師の一言を機に、千夏の家を訪れて、千夏がゲームを好きなことを知る……。
「アレグロ」で四季賞を受賞した作家さんの新作です。この人の描く、落ちてる人が上を向くところや、決して今風とは言えない絵なのに魅力的な笑顔には、読んでいて生きる元気をもらえます。軽いギャグ要素をまぶされていて新たな一面も見られました。バーチャルなゲーム内を通して人とのつながりが描かれます。
『インハンド 紐倉博士とまじめな右腕』2「ガニュメデスの杯」朱戸アオ
――人体売買のルートを追っていた警官が組織に誘拐されてしまった。防犯カメラには紐倉の知り合いも映っていたことから、牧野は紐倉の許を訪れた。紐倉たちは不老不死の研究団体に潜入する。
今さらながらに紐倉のエキセントリックなところに焦点が当てられていました。その一方で高家にも助手の自覚が出てきたところが描かれており、いよいよコンビらしくなってきました。潜入先のことはただのいんちき団体だと思っていたのですが、そもそもの発端を忘れていました。そう繋がるのですね。単行本が7月に発売予定。
『僕だけがいない街』8 三部けい(角川コミック・エース)
――犯人は絶対にキャンプに参加している。そう信じた悟は、罠を掛けようとする犯人の裏を掻いて逆に罠を仕掛けようとする……。
最終巻。犯行が起きなければ証拠が手に入らない、大切な人や自分の命は守らなければならない、過去と現在と悟とのかねあいはどうなるのか……等、落としどころがどうなるのかが気になっていましたが、うまくまとまっていました。最後はやっぱり運命なんでしょうね。
『大奥』13 よしながふみ(白泉社JETSコミックス)
――赤面疱瘡の嵐がおさまり、再び男子が家督を相続するようになっていたが、阿部家では女子である正弘が家督を継いでいた。伊勢守正弘は名裁きによって老中に取り立てられ、将軍の世継ぎである家定にも目通りした。
男子の時代になるかと思われましたし、実際に世の中は男子が仕事をするようになってきましたが、まだこの巻の中心人物二人(正弘と家定)は二人とも女子でした。二人は黒船の脅威にどう対応するのでしょうか。
『累』8 松浦だるま(講談社イブニングKC)
――マクベスの舞台稽古中、累は母親も陥ったスランプに直面してしまう。野菊の言葉によってそれを克服した累だったが、野菊にはある考えがあった……。
野菊が現れるようになってからサスペンスが停滞しているように感じていましたが、久しぶりに面白くなってきそうです。
『キン肉マン』54 ゆでたまご(集英社ジャンプコミックス)
――ジャスティスマンと戦っていたテリーマンだったが、義足である左足を痛めてしまう。それでも果敢に立ち向かうテリーマンだったが……。一方ブロッケンJrはサイコマンと握力対決を……。
ブロッケン好きのわたしとしては、申し訳ありませんが今回のテリーマンの死闘よりも、次巻のほうが楽しみです。