『おんなのしろいあし 怪談えほん』岩井志麻子・寺門孝之/東雅夫編(岩崎書店)
オバケがでると噂の学校の倉庫。ぼくはこわくない。だから一人で入ってやった。倉庫には、おんなのしろいあしが立っていた……。
やっぱりこの本も怖くなる前から絵が怖いです。
それはさておき。倉庫の暗がりを表現するために「くらい ゆうがた」を明るく描くまでならよくありますが、黄色にしてしまうのは衝撃的でした。傘の色と合わせているにしても。
そして、足だけのオバケというのがシュールです。これが幽霊なら足がないのでしょうが。
一番怖かったのは、掟破りの「文字」です。真っ黒な画面に、白い足の絵と白い文字が浮かび上がっているのは、静止画のはずなのに動いているように、無音のはずなのに耳にまとわりつくように、感じるような嫌らしさでした。
[amazon で見る]