ミステリーランド第5回配本。2004年の作品です。
読む順番が逆になってしまいましたが、本書の冒頭で触れられていた「ダンシング・クイーン」の謎は、2010年刊の『舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵』最終話「母」で解決されていたのですね。
本書のトリックはデビュー作の「家」シリーズを髣髴とさせるところがあり、往年のファンには嬉しいところですが、それこそただの「手品」のタネを明かされただけのような感想になってしまいました。
そうはいっても、それも自身の持ち味を子ども向けに移植した結果なので、これまたファンには味わい深いところです。
星野台小学校5年1組の翔太たちは、探偵クラブ「51分署捜査1課」を結成した。いくつかの事件を解決し、ついに、町のはずれにある悪魔の巣窟のような屋敷、デオドロス城(僕たちが勝手に名付けた)にまつわる数々の怪しいウワサの真相を確かめるべく探検することに! 潜入直後、突然ゾンビ女(?)が現れたかと思うと、庭の小屋の中で謎の消失! 新たに女子2人が加わった「51分署捜査1課」は再び城に。今度は小屋の中で乳母車男(!?)の死体を発見してしまうのだが、その死体も消滅してしまう。やはりデオドロス城には何かただならぬ秘密が隠されているのだ。(函あらすじ)