『奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い』木犀あこ(角川ホラー文庫)★★☆☆☆

 第24回日本ホラー小説大賞の優秀賞受賞作「幽霊のコンテクスト」と書き下ろし「逆さ霊の怪」を収録。

 ホラーというよりは、怪異(都市伝説)を狩猟してゆくキャラクター小説です。怪異を渡り歩くのは、ゴーストハントではなく飽くまで取材のためです。取材のため、という言葉からもわかるとおり、ホラー作家小説でもあります。キャラクター小説なのでシリーズ化しやすそうではあります。

 霊の見える新人ホラー作家の熊野惣介は、怪奇小説雑誌『奇奇奇譚』の編集者・善知鳥とともに、新作のネタを探していた。心霊スポットを取材するなかで、姿はさまざまだが、同じ不気味な音を発する霊と立て続けに遭遇する。共通点を調べるうち、ふたりはある人物にたどり着く。霊たちはいったい何を伝えようとしているのか? 怖がり作家と最恐編集者のコンビが怪音声の謎に挑む、第24回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作!(カバーあらすじ)

  


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