『第七女子会彷徨(3)』つばな(徳間書店リュウコミックス)

 カバーから飛ばしてます。金やん食べられた(^_^;

 第22話「高木さんの日曜日」9ページ4コマ目の高木さんが急にスタイルがよくなったのは、普段あまり描かないアングルだからモデルを見てそのまま描いてデフォルメ仕切れなかったからに違いない、と勘繰ってみる。高木さんのお父さん登場。

 第23話「気さくなお人形さん」は光子が主人公――というか、金やんすらちょこっとしか出ない。ということはボケとツッコミ役はどうなるのか――と思ったら、落書き少女、あなどりがたし。「今いちばんせかいでさいしんのデザインなんだよ」と高木さんみたいなことを言うかと思えば、「ぎぶす?」のボケツッコミも。何より人魚のデザインが天才級。

 第24話「目には見えないもの」では、解説的なモノローグ導入。この回以降ときどき解説的モノローグが導入されるようになります。表現の幅は広がるんだろうけれど、作風とのあいだに違和感があります。幕開け早々、金やんの怒濤のツッコミが心地よい。タイトル通り目には見えないものの話。高木さんの頭のなかにいるものが、いかにも高木さんが描いたようなデザインなのが可笑しい。

 第25話「(警告!)」。何て自然に登校風景に溶け込んだボケをかませるんだろう、高木さんは。高木さんがボケてボケてボケまくった挙句に金やんが不幸になる、というのもこの二人らしい展開です。

 第26話「地下鉄の恐怖」はあとがき込みで。

 第27話「百年保存計画」は長さといい内容といい番外編っぽいのですが、初出を見ると通常の連載のようです。

 第28話「冬のまぼろしには、思い込みで体温を調節できる装置が登場。高木さんの思い込み力が半端じゃない(^_^;。最後はもはや、思い込みというか何というか。

 第29話「あるいは缶でいっぱいの川」は、タイトルだけじゃなく内容もある程度パロディでした。ネタバレになるからあらすじは言えないけど。このアイデアとバカバカしさはつばなさん、天才だなー。

 第30話「ジプシーキングス」は引っ越しキングの高木さんの話。お父さん再び。「スローメガネみたいに(中略)壁を認識するより前にこうして壁に激突してしまうのだ」と、妙にSFっぽい箇所があったりしました。

 おまけの「あとがき…???」。相変わらず飛ばしまくってます。ツボにはまるとこれがいちばん面白い。無意味のオンパレードが織りなす思考停止の瞬間最大風速。「地下鉄の恐怖」2巻のあとがきは計画済みの伏線だったのか、何となく言ったのをアドリブでうまくまとめたのかが、気になる。
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