「殺人は難しい」貫井徳郎 ★★★☆☆
――拓馬が浮気をしているのではないかという疑いに駆られて携帯をチェックすると、ミホから何通ものメールが届いていた。
テレビドラマ前提なのに、敢えてこういう叙述ものっぽい作品にするとは、ドラマ版も見てみたい気にさせられます。いかにも謎解きゲームといった簡潔な良品でした。
「ビスケット」北村薫 ★★★★☆
――殺された教授の右手は、人差し指と中指と薬指をくっつけた形になっていた。
こんな形で巫弓彦ものの新作が読めるとは。名探偵に必要なのは、論理や直感とそれから……。哀れであり滑稽でさえある孤高の名探偵。
「怪盗Xからの挑戦状」米澤穂信 ★★★★☆
――怪盗Xが盗みに入った先で起きた殺人事件。怪盗Xは探偵Xに犯人探しを依頼しに来た。
ユーモア作品だと侮るなかれ。こういう設定だからこそ、映像作品ならではの仕掛けが爆発していました。
「ゴーグル男の怪」島田荘司 ★★★☆☆
――その夜、ゴーグルの下が真っ赤になっている男が目撃された。煙草屋では店員が殺されていた。
いや、だけど、「だからゴーグル」っていう発想が(^ ^;)。いくら異常な人だという設定とはいっても。こうまでして奇想を作り出す心意気は楽しいけど。
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