今月号の特集は「日本SF第一世代」。かなり力の入った特集ですが、まったく興味がないのです。。。「機龍警察 雪娘」月村了衛 一本の鉄棒で串刺しにされていた男の死体。ユーリ警部はモスクワ警察時代に遭遇した刺殺事件と少女のことを思い出していた……。…
国内ミステリ中心になってからも温かく見守ってきた『ミステリマガジン』だけれど、今回はヒドすぎました。ハヤカワ文庫の国内作品映画化企画。取りあえず主演の大泉洋のインタヴューと、書評ページだけ読みました(倉数茂『黒揚羽の夏』、森田崇『アバンチ…
『ミステリマガジン』の特集は「新生ポケミス宣言」。なにが新生ってデザインが変わったという話なので、新デザイナーの水戸部氏インタビューがメイン。北欧ものが増えたりというのもあるけれど。 あとはクレイグ・ライスのマローンもの「平穏な人生」と、ダ…
今月号の特集は初音ミク。SFマガジン的にはラディカルなのか内向きなのか。ヴォーカロイドというのも未来的なガジェットですが、それよりもいつの間にかグーグル画像検索が「絵そのもの」で検索できるようになっていることに、さっき気づいて驚きました。 …
特集は伊藤計劃以後。「伊藤計劃」特集ではなく、伊藤計劃「以後」特集です。 一応は伊藤計劃をエポックメイキングと捉えてのうえでのことなのですが、特集本文中には「3・11以後」という表現も見え、要するに「これからの日本SF」特集のようなものです…
・パオロ・バチガルピ特集「ギャンブラー」古沢嘉通訳(The Gambler,Paolo Bacigalupi,2008)★★★☆☆ ――すでに絶滅している蝶から採取されたDNAが、連邦生物保存機講のミスで処分されてしまった。大渦潮のなかで、ぼくの書いたその記事は、針であけたよう…
雑誌には未知の作家を掲載してくれる方が嬉しいんだけどな。主に評論とエッセイと書評を読みました。・「迷宮解体新書」(第41回)は、『人形遣いの影盗み』の三木笙子。・「顔のない女の顔イラストコンテスト」・特集は、ドン・ウィンズロウによる『シブミ…
この号は今でもほかで読める作品(読んだことのある作品)が多かったです。「21世紀の夢」(ティーチング・マシン)出口泰生 「正義の名のもとに」アイザック・アシモフ/稲葉由紀訳("In a Good Cause--",Isaac Asimov) ――動機ただしければ過つことなし――…
・『ミステリマガジン』には、高橋葉介デビュー前の怪奇短篇漫画「顔」、フレドリック・ブラウン「おそるべき坊や」挿し絵など。 向井万起男の「アメリカ解剖室」では、実際に行ってみないとわからないアメリカ人の「車の運転マナー」について。 書評で紹介…
ジェイムズ・モロウ「ヒロシマをめざしてのそのそと」(James Morrow,Shambling Towards Hiroshima,2009)は前・中・後の前編。スタージョン記念賞。第二次大戦中アメリカは、爬虫類を改造した生物兵器(怪獣)の開発に成功した。だが日本に圧力をかけるた…
あまり期待していなかった日本作家特集ですが、意外なことに今年はいつもと違う顔ぶれでした。そうは言っても小川一水とスワロウテイルはあまり好きではないし、三島浩司はJコレクション刊行予定作からの抜粋だし、伊藤計劃を食いものにするのはもうやめよ…
『ミステリマガジン』はまさかの『相棒』特集。まあでもコロンボ特集のようなものだと思えば不思議ではない。水谷豊・及川光博インタビュー。キャラよりも謎解きミステリに重きを置いた作品解説と、「相棒」コンビに焦点を絞った併録短篇。コリン・デクスタ…
今月号はみっちり詰まっていて読みごたえがありました。 冲方丁特集は、シリーズ第3作・完結編『マルドゥック・アノニマス』の予告編。衝撃的な場面から幕を開けます。 完全版刊行とアニメ公開によせて、それぞれ塩澤元SFM編集長と、声優の林原めぐみ氏と、…
特集後篇は、単行本未収録作1篇に、初訳作3篇。珍品ばかり集めた感じ。「ジャッジメント・エンジン」グレッグ・ベア/小川隆訳(Judgment Engine,Greg Bear,1993) 半端ない未来。人間の人格(己格)だけがライブラリに保存されている。問題を解決するた…
先月号の予告に、記念特集で名作再録と書かれてあったから期待したのですが、いや。。。ちょっと、古典的名作すぎるのでは? ああでもそれが今は品切れなのか。。。。 「夜来たる」アイザック・アシモフ/美濃透訳(Nightfall,Isaac Asimov,1941) ――六つ…
「SFマガジン表紙ギャラリー(9) 鶴田謙二が一年間担当していた年があったんですね。「SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー全3巻刊行開始!」 掲載作もすべて公開されてます。イーガンの未訳作「Steve Fever」とかボブ・ショウの「去りにし日々の光」…
レインジャー3号打ち上げにともなう月特集。レインジャー3号は失敗に終わったので、まだ月の「現実」は完全に明らかにされていないのであろう時代の出版です。 「レジャーを月で」アンドレイ・クザコフ 『宇宙行かば』「対決」マレイ・ラインスター/高橋…
「信号手」キース・ロバーツ/浅倉久志訳(The Signaller,Keith Roberts,1966) ――子供は草の中に寝そべり、信号機をながめていた。信号機は何人かで動かす巨大なもので、腕木が音を立ててゆるやかに上下するのだった。とつぜん肩に手を置かれて、子供はふ…
今月号はどちらも読むとこがあんまりなかった。 『ミステリマガジン』はマイクル・コナリー特集。「勝呂忠追悼」ポケミスの具象画も描いていたんだ。「バカミス☆アワード」ノミネート作家をゲストに呼んでその場で投票じゃあね……お遊びというかお祭りなんだ…
今回の特集はスチームパンク(の最近の動向)。スチームパンクといってもだいぶ様変わりしているらしく、ちょっとでもアナクロニズムのファンタジーならすべてスチームパンクという勢いです。 「ハノーヴァーの修復」ジェフ・ヴァンダーミア/石原未奈子訳(…
クトゥルー特集ということでパスしようかと思ったのだけれど、試しに巻頭のチャイナ・ミエヴィルを読んでみたら、クトゥルーでも何でもないいつもどおりのチャイナ・ミエヴィルだったので、ほかのも読んでみることに。 特集解説によると、英米では、ダーレス…
「allo, toi, toi」長谷敏司 ――8歳の少女を性的虐待のうえ殺害し、刑務所で終身刑に服す男。その脳裏に響く声とは? うわあダメだ。たとえ表向きだけでもオタクなガジェットがあると拒否反応を起こしてしまう。 「ジェイクをさがして」チャイナ・ミエヴィル…
「オールタイム・SF映画ベスト50座談会」高橋良平・添野知生・柳下毅一郎・鷲巣義明・渡辺麻紀 ひっそりと、だけど豪華にボリュームも取られている座談会です。「映画のなかの未来社会って、基本的には現代の話」、『帝国の逆襲』について「連続活劇ってい…
ボリュームはある!けれど、いつもとおんなじ面子なので、未読の作家と好きな作家と気になる作家だけ読むことにしました。意外ととんがってるのが少なくてものたりない。 『零號琴(1)』飛浩隆 ★★★☆☆ ――都市をまるごと覆う巨大楽器の秘密とは!? これまで…
「スーパーマンは花ざかり」手塚治虫 欧米の漫画事情が紹介されています。リル・アブナーという漫画に出て来るシュムーという動物が、まんま手塚キャラみたいでおもしろい。アダムス・ファミリーが「幽霊一家」というタイトルで紹介されていたり、「タンタン…
ぶ厚い(536ページ)! 高い(2,500円)! 掲載量も半端じゃない(短篇12篇に再録5篇)! 海外作家からのお祝いメッセージ付。「息吹」テッド・チャン/大森望訳(Exhalation,Ted Chiang,2008)★★★★★ ――古来、空気は生命の源であると言われてきた。しかし…
「My Favorite SF(48)」橋元淳一郎 スタニスワフ・レム「手記」。「読み継がれる神林長平」神林長平・円城塔・桜坂洋・辻村深月 辻村氏が意外。こういうのって尊敬する先輩に失礼のないように型にはまったようなやり取りだったりすることも多いのだけれど…
「My Favorite SF(46)」津原泰水「小川一水インタビュウ 『天冥の標』開幕!」「J・G・バラード追悼特集」★★★★★「太陽からの知らせ」J・G・バラード/柳下毅一郎訳(News from the Sun,J. G. Ballard,1984) ――老宇宙飛行士の病状を見ていると、フラ…
「My Favorite SF(第46回)」長谷敏司「神林長平特集」「谷甲州特集」「デッド・フューチャーRemix(84)」永瀬唯「大森望の新SF観光局」8 テッド・チャン経由コリアSFレポート テッド・チャン再来日時の茶話会の様子などがちょろっと紹介されてます。 …
「My Favorite SF(第45回)」岡田剛「栗本薫追悼」 短篇「氷惑星の戦士」「遙かな草原に……」評論「語り終えざる物語」、作品リスト、グイン・サーガ・ギャラリー、追悼文、作家論。笠井潔や巽孝之が寄稿しています。栗本薫はあまり好きではないのでパスしま…