『ミステリマガジン』2009年11月号No.645【ドイル生誕150周年】

「迷宮解体新書23 森谷明子」 図書館とか古典文学とか、わたしのツボを突いてくる作家さんです。「私の本棚23 戸梶圭太」 「ドイル生誕150周年」 ドイルではなく、ほぼホームズ特集。「ホームズのお店探訪記2 大阪篇」日暮雅通「ホームズ・グッズの広い世界…

『ミステリマガジン』2009年10月号No.644【特集 ジェフリー・ディーヴァーのツイスト】

ディーヴァーの短篇4つ+詩+エッセイ+インタビューと大ボリューム。さすがに四つもまとめて読むとだんだんびっくりしなくなってくるので、ちまちま時間を置いて読むことをおすすめします。「迷宮解体新書22 塔山郁」「私の本棚22 真崎義博」 「2009年エド…

『ミステリマガジン』2009年09月号No.643【特集 密室がいっぱい!】

「迷宮解体新書21 辻村深月」「私の本棚21 草上仁」「ポー・ハウス&ミュージアム館長インタヴュー」 「密室ミステリ映画を語るのは難しい」濱中利信 日本では未紹介の密室映画&テレビ三本を紹介。「幽霊執事5 オフィス」坂田靖子 「空中の殺人」ピーター・…

『ミステリマガジン』2009年08月号No.642【特集 幻想と怪奇 ポー生誕200周年】

生誕200年に合わせたポー特集ですが、巽孝之の評論(というか評論の紹介)と、森英俊のオマージュ作品紹介コラムのほかは、あまりぱっとしません。収録作も、編集部が発掘して来たとかではなく、向こうの200周年記念アンソロジー一冊から拾っただけという芸…

『ミステリマガジン』2009年07月号No.641【特集 フランス・クラシーク・ミステール考】

久々のフランス・ミステリ特集。でも「ミステール考」とはいいつつ、考察なんて一つもありません。それどころか特集とは別に、アメリカ好き三人の鼎談が(^_^;。「クラシーク」というだけあって、意外とトリッキーな作品が多い印象でした。 「迷宮解体新…

『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』1956年10月号No.004

積ん読も終わったのでのんびり読みたい本でも読むことにする。「白の研究」ニコラス・ブレイク/峯岸久訳(A Study in White,Nicholas Blake,1949) ――脱線して降雪に閉じ込められた列車。奇しくも先月、その場所この列車で列車強盗があったのだ。乗客たち…

『ミステリマガジン』2009年06月号No.640【特集 ウェストレイクを忘れない】

「迷宮解体新書12 福田和代」「私の本棚18 瀬川深」 「特集 ウェストレイクを忘れない」 今月は髭のおじさんキャラも泥棒して追悼。しかしわたしはウェストレイクが苦手なので、今回はパスしました。「ドートマンダーのワークアウト」「右から読んでもスキー…

『ミステリマガジン』2009年05月号No.639【特集 チャンドラーと村上春樹解体】

「迷宮解体新書11 浅暮三文」「私の本棚17 平岡敦」「特別対談 殺し屋は六本木でジャズを聴く」バリー・アイスラー×渡辺祥子「さよなら、愛しい人(先行掲載冒頭3章)」レイモンド・チャンドラー/村上春樹訳(Farewell, My Lovely,Raymond Chandler,1940…

『ミステリマガジン』2009年04月号No.638【猫はミステリの最良の友】

「迷宮解体新書10 湊かなえ」村上貴史 『告白』で話題の著者がさっそく登場です。「私の本棚16 道尾秀介」 これまたここ何年か話題の著者の登場です。新体制の意気込みか?「第2回 世界バカミス☆アワード!! 受賞の言葉」 なんと破格の(?)カラーグラビア…

『ミステリマガジン』2009年3月号No.637【特集 デス・クルーズへの招待】

「船旅は高くつく」若竹七海 エッセイ。著者がこれまでに船上ミステリを書くために集めた資料紹介。「船という非日常」近藤史恵 エッセイ。「殺人は九ポイント」ナンシー・ピカード/宇佐川晶子訳(Nine Points for Murders,Nancy Pickard,1999) ――スイー…

『ミステリマガジン』2009年2月号No.636【特集 デニス・ルヘイン】

「迷宮解体新書(14)米澤穂信」村上貴史 新刊『儚い羊たちの祝宴』紹介がメインなのですが、「装幀も相当に凝っている」「泡坂妻夫の「椛山訪雪図」」「制約(ブッキッシュと奇想、フィニッシングストロークとホワイダニット」など、気になる言葉がぽんぽん…

『ミステリマガジン』2009年1月号No.635【特集 世界のミステリ雑誌】

世界のミステリ雑誌の紹介をされても、一般読者には何の役にも立たないじゃないか……と思ったけれど、スウェーデンと韓国の作品が掲載されていたのでほっとしました。これからどんどん各国ミステリが掲載される前触れだと思いたい。「各国ミステリ雑誌大紹介…

『ミステリマガジン』2008年12月号No.634【出帆せよ! 英国帆船小説】

「ラミジ艦長」とか「ホーンブロワー」とか有名なものは名前くらいは知っていたけれど、まったく興味のないジャンルだったので、まるで『ミステリマガジン』ではないみたいな置いてけぼり感だった。「砲が復讐した」ピーター・トレメイン/高沢次郎訳(The R…

『ミステリマガジン』2008年11月号No.633【特集 ミステリ小説作法】

特集は「ミステリ小説作法」とあるが、まあ実際の作家志望者が参考にするというよりは、各作家のスタンスが確認できるエッセイのようなものかな。クロフツ、バークリイ、コナリー、ブロック、ホックの「作法」が掲載されてます。 「苦いアーモンド」A・B・…

『ミステリマガジン』2008年10月号No.632【イアン・フレミング生誕100周年】★★★☆☆

イアン・フレミングというか、スパイ映画特集ですね。007及び、『それ行けスマート』の映画化『ゲットスマート』特集。「007号ニューヨークを行く」イアン・フレミング/小林浩子訳(007 in New York,Ian Fleming,1963)★★★☆☆ ――ボンドが胸中にしたため…

『ミステリマガジン』2008年9月号No.631【ミステリ・アワード大集合!】★★★☆☆

受賞作特集。期待してなかったわりにはよかったかな。「ゴールデン・ゴーファー」スーザン・ストレイト/高橋知子訳(The Golden Gopher,Susan Straghit,2007)★★☆☆☆ ――親友の死を知ったわたしは、ひたすら歩いた一夜を思い出す。 MWA賞。現代アメリカ…

『ミステリマガジン』2008年8月号No.630【幻想と怪奇 作家の受難】★★★☆☆

「バーカー蒐集家」キム・ニューマン/宮脇孝雄訳(The Man Who Collected Barker,Kim Newman,1990)★★★☆☆ ――アーカム・ハウスから出た本はみんな集めたよ。どれも署名つきだけど、全部、目の前で著者にサインしてもらったものなんだ。ああ、あれは一番大…

『ミステリマガジン』2008年7月号No.629【インディ・ジョーンズとライヴァルたち】★★★☆☆

インディ・ジョーンズとミステリってピンとこない。秘境冒険ものというのならむしろファンタジーの方だろうにと思いつつも、インディ・ジョーンズ特集です。「連隊の魂」タルボット・マンディ/横山啓明訳(The Soul of a Regiment,Talbot Mundy,1912)★★★…

『ミステリマガジン』2008年6月号No.628【ミステリ史を覆す! 世界バカミス宣言】★★★★☆

バカミス特集である。極端な話、ディクスン・カー特集のことをバカミス特集と称することだって可能なわけで、特集のノリはおバカだけれど掲載作品は真面目なものも多い。『このミス』でお馴染みの嘘んこ広告ページもあり。「ミステリ氏を覆すためのバカミス…

『ミステリマガジン』2008年5月号No.627【さよなら、短篇の名手ホック】★★★☆☆

エドワード・D・ホック追悼特集 オットー・ペンズラー、山口雅也、法月綸太郎、森英俊、日暮雅通、木村二郎による追悼エッセイ掲載。「仲間外れのダチョウを盗め」エドワード・D・ホック/木村二郎訳/森ヒカリイラスト(The Theft of the Ostracized Ostr…

『ミステリマガジン』2008年4月号No.626【フランス・ミステリ観光案内】★★★★☆

前回のフランス・ミステリ特集は、シムノンやボワロー=ナルスジャック、アルレーなど大御所も掲載されていたけれど、今回は新紹介作家や日本ではマイナーな作家が中心です。これが結構おもしろくて、最近の『ミステリマガジン』では出色の号でした。「そう…

『ミステリマガジン』2008年03月No.625号【海外ミステリ・ドラマに釘付け】★★★☆☆

今月は海外ミステリ・ドラマ特集。日本のドラマは三流以下だけど、海外ドラマだって安っぽくてつまんないと感じている人間には魅力のない特集でした。「デイヴィッド・カルーソの語る「CSI」事情」「ロブソン・グリーンの語る「Wire in the Blood 3」事情…

『ハヤカワミステリマガジン』2008年2月号No.624【親子で愉しむジュヴナイル・ミステリ】★★★★☆

リニューアル後の二号目。ジュヴナイル・ミステリ特集。「インタビュー 上橋美穂子の世界で遊ぶ」 最近急激にブームになってるみたいですね。ミステリは、ファンタジーより読んでいるかも、だそうです。 「紫の鳥の秘密(前編)」エラリイ・クイーンJr./…

『ハヤカワミステリマガジン』2008年1月号No.623【21世紀の来たるべきミステリ作家たち】★★★☆☆

今月号からリニューアル、正式タイトルも『ハヤカワミステリマガジン』と改称されたようです。目次ページが文芸誌っぽくない。ちょっとおしゃれ。ロゴも微妙に変わってる。ロゴデザインも森ヒカリ? 見てくれはともかく中身はあんまり変わってませんけどね(…

『ミステリマガジン』2007年12月号【クリスマスにホームズを】★★★☆☆

読んで字のごとくクリスマスもののホームズ・パスティーシュ特集。意外と出来がよくて驚いた。単行本のアンソロジー収録作などよりもよほど優れている。「足掛け二年のホームズ・イベント」日暮雅通 元祖オタク=シャーロキアンのオタ紀行エッセイなので、シ…

『ミステリマガジン』2007年11月号No.261【ここはミステリ・レストラン】★★★☆☆

今月号はグルメ・ミステリ特集。「対決 隣のミステリ作家ごはん」霞流一×飯野文彦 この二人だからほとんどバカ話なんだけど、それが面白い。シムノンの食べ物シーンがいいだなんて鋭いコメントもあったりする。 「ニューイヤーズ・ツナ」スニーキー・パイ・…

『ミステリマガジン』2007年10月号【特集:戦争とミステリ】★★★★☆

今月号は戦争とミステリということで、主に冒険小説ガイド。ただし独立戦争が舞台のホックの短篇も掲載。 「スーダンの鷹」デイヴィッド・グーディス/高橋知子訳(Hawk of the Sudan,David Goodis)★★★★☆ ――セイトは上官の決めた戦略に異を唱えた。軍法会…

『ミステリマガジン』2007年09月号No.619【本に殺されるなら本望】★☆☆☆☆

今月号はビブリオ・ミステリ特集。 テーマが広いわりにページ足らずでぼやけた特集という、『ミステリマガジン』いつものパターン。「パイソン読書クラブ」モンティ・パイソンとエッセイ「古本屋探偵の誕生と死」紀田順一郎が拾いもの。ほかにルース・レンデ…

『ミステリマガジン』2007年08月号No.618【探偵たちのプロフィール】★★★☆☆

今月の特集は【探偵たちのプロフィール】ということで、名探偵ものの紹介と、作者による名探偵誕生秘話、二分間ミステリなどが掲載されてはいるんだけど、そのほとんどは愚にもつかない。『ミステリマガジン』に掲載されるエッセイは、なぜか全般的にしょぼ…

『ミステリマガジン』2007年07月号No.617【特集 ミステリ者のロマンス入門】★☆☆☆☆

なにゆえロマンス小説特集?と思ったのだが、早川書房でもロマンスを刊行し始めたからその宣伝ということらしい。だから掲載されているのは文字通りのロマンス小説。デュ・モーリアのゴシック・ロマンスを掲載とか、クリスティのロマンスっぽいのを掲載とか…


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